【発達障害の子の入学準備 ②】支援級と普通級を行き来する学校生活ってどんな感じなの?先輩ママに聞きました

【発達障害の子の入学準備 ②】支援級と普通級を行き来する学校生活ってどんな感じなの?先輩ママに聞きました

入園入学特集
2026.1.22

学習机の上に置かれた赤いランドセル

支援級と普通級を行き来する学校生活って、実際のところ、どんな毎日なのでしょうか。ASD・ADHDのある息子さんを育てるツキヨタケさんは、「本人の苦手な特性」を手がかりに、登下校や持ち物、休み時間の過ごし方まで、入学前からていねいに準備を重ねてきました。息子さんは支援学級に在籍して普通学級と行き来しています。自身も発達障害の息子さんを育てる、べっこうあめアマミさんが、支援級と普通級を併用する学校生活のリアルと、入学前からやっておいてよかった具体的な工夫、学校との連携のコツを実体験をもとに詳しく伺います。


私語が禁止の登校班だったので、まず、話さないで学校まで行く練習をしました

―小学生になると、子どもだけで登下校するようになっていきますが、登下校への対策や準備は何かしましたか?

うちは幼稚園がバスだったのと、学校まで少し遠かったので、歩く練習が必要でしたね。しかもうちの子は、誰かと話したがる特性があるんですが、登校班は私語禁止なんですよ。だから療育でも、一列になって話をせずに歩く練習をしてもらいましたし、親子でも練習しました。私と練習するときは、家から学校まで話さないで、私の後ろをついて歩く練習を何回かしましたね。それで最後までちゃんと歩けたら、ジュースを1本買ってあげました。入学後もしばらくは私が登校班にも付き添って、結局2年生の夏ごろまで付き添いましたが、今は1人で行っています。


うちの子に合わせた文房具を準備

フェルトで作られた文房具(ハサミ、消しゴム、鉛筆、定規)のアップリケ


―お子さんが使う文房具も配慮されていたようですが、どのような工夫をされたのでしょうか?

うちの子は、少し指先の力が弱かったので、消しゴムは10種類くらい試して、鉛筆も三角鉛筆とか、滑り止めがついているものとかいろいろ試しました。筆箱も、うちの子が開けやすくて、鉛筆が何本入っているか管理しやすいものを探しましたし、とにかくうちの子に合わせた文房具を準備しましたね。
でも消しゴムはすぐなくしちゃうので、今はもう、消しゴムの切れ端がいっぱい入っている袋を買って、それを袋ごと渡し、なくなったらここから使ってと言っています。
指先の力が弱いことは、文房具の扱い以外にも、入学後に牛乳パックを自分で畳めるか、給食のみかんや袋などを自分で開けられるかなども心配でした。だから家でも小さいパックを畳む練習をしたり、粘土で指先の力を鍛えたり、アイロンビーズをピンセットでつまんだりして、指先のトレーニングをしていました。


入学前に休み時間の過ごし方を聞きに行きました


―休み時間の過ごし方は心配でしたか?

何をやってよくて、何をやったら悪いかの判断が難しいので、心配でしたね。定型発達の子ならなんとなくで判断できると思うのですが、うちの子は明確にされていないとよくわからなかったりするんです。でも、暇だからお友だちに意地悪しちゃうようなことがあったらトラブルになってしまいます。だから、1人で過ごすときと、友だちと過ごすときで何の遊びができるかを先生に教えてもらって、その中から選ぶようにさせました。


―休み時間の過ごし方は、入学前に学校に聞きに行ったんですか?

はい、入学前に聞きに行きました。「外で遊ぶなら何がありますか?」「教室で友だちと過ごすなら何をしていますか?」「1人だったら何をしますか?」と、他の児童が休み時間に何をしているかを3つに分けて聞いたんです。そこで聞いた、折り紙や自由帳、なわとびなどを自宅でも遊びに取り入れ、休み時間を安心して過ごせるように準備しましたね。


トラブルが起きたときにどうするか?イラストでソーシャルスキルトレーニングを学びました

手を繋いで道を歩く母親と娘


トラブルがおきたときにどうしたらよいのか、ソーシャルスキルトレーニングの教材や本などを買って家で一緒に学びました。うちの学校は、学校でもソーシャルスキルトレーニングの時間があるのですが、入学前に家でも、うちの子が起こしそうなトラブルに絞って、「こんなとき、自分だったらどうするか」を考えるようにしました。

あとは、自分のことを知って、自分のことを紹介したり、いろいろな人と話す距離なども学びました。文章が長いと大変なので、入学前はイラストが中心のものを選びましたね。


学校との連携のコツ~特性は箇条書きに、サポートシートは項目を整理して


―子どもの特性を「先生にどう伝えればわかってもらえるのか」について悩む保護者も多いですが、伝わりやすい言い方や書き方はありますか?

伝えたいことを絞って、長々と書かないほうが先生が覚えていてくれます。私も過去の失敗作がいろいろあるんですが、長々と書いてしまうと、先生は読んでくれるかもしれませんが、覚えていないんですよ。だから特性を短く箇条書きにして書くのが、一番伝わりやすかったと感じています。あとは、特に大事なところは太字にしたり、アンダーラインをひいたり、字の色を変えるなど、メリハリをつけるのもいいと思います。


―実際にご自身で作られているサポートシートの構成や工夫を教えてください。

ツキヨタケさんオリジナルのサポートシート

ツキヨタケさんオリジナルのサポートシート。子どもの名前や診断名、感覚過敏やアレルギー、放デイやかかりつけ医や投薬について、そして支援についても身辺自立や友だちづきあい、学習や授業中の様子と、必要な項目が見やすい形で書き込めるスタイルになっています


まず、私のサポートシートは必要な情報を2枚にまとめています。そして、項目ごとに色を変えて、わかりやすくしてあるのが特徴です。そして、子どもにしてほしい配慮を、「生活動作」「友だち付き合い」「学習面」と分けてお子さんの状態を把握しやすくしました。実はこれ、SNSで知り合った特別支援学校の先生や心理士さんなどに、どんな風に書いたら先生も覚えやすくて読み返しやすいかアドバイスをもらって作ったんですよ。項目ごとに分けて、さらに問題とやってほしいことを分けて書いてあるので、探しやすいんですよね。

ツキヨタケさんオリジナルサポートシートはこちらから入手可能>>>



学校には子どもの「今」を基準に情報伝達を。好きなことは積極的に伝えるのが〇

先生と親子面談


―「これは書いておいて助かった」逆に「これは伝えすぎなくてよかった」と感じた経験はありますか?

好きなことは書いてほしいとよく言われますね。好きなことをきっかけに、いろいろなことができるようになるので。あと、どんな視覚支援を自宅でしているのか、どのような場面で不安に感じやすいのか、不安を感じた場合はどうなるのか、不安になったときの対処法も伝えています。
私が過去にやった失敗は、うちの子が2歳からどんな子だったのかを全部書いちゃったことです。先生にうちの子がどんな子か伝えたいがために、大変だった時期などは全部書きたくなってしまうんですが、先生も読める量は決まっていますし、先生からしたら、今どういう状態かが一番知りたいところなんですよね。


支援級と普通級を行き来する息子の日常


―支援級にいるときと普通級にいるときで、お子さんの負担や環境の違いはどのようなものがあると思いますか?

うちの子は、国語と算数だけ支援級で、他の科目は普通級で習っているんですが、この割合は子どもによってバラバラです。支援級だとパーテーションが結構使われていて、その日の子どもの状態によって、パーテーションをどう使うか考えてくれますが、普通級は子どもたちがバーッと並んでいるのがあたりまえなので、いろいろな刺激が入ってきて難しいところはありますね。

本人としては、普通級では友だちと過ごせて、支援級では静かに勉強に集中できるので、バランスよく過ごせているようです。ただ、学校にいる時間の半分ほどを支援級で過ごしているので、一緒に遊びたい友だちを誘うタイミングを作るのが難しいようです。


―普通級や支援級の教室に持っていって、使わせてもらったアイテムなどはありますか?

うちの子は集中力の維持が苦手で、座る姿勢を保つのが難しいので、普通級では椅子に姿勢を補助するシートを使っています。あとは、最近はほとんど使っていないですが、たまに音楽の時間などに、イヤーマフを使っています。それと、物の管理が難しくて、すぐに物をなくすので、文房具などは予備を用意して教室に置かせてもらい、学校でも貸し出し用のものが用意されています。

ツキヨタケさんが使ったアイテムはこちらで紹介>>>


―支援級に在籍していても、普通級の子どもたちと仲良くなって、一緒に遊んだりする関係性になれるのでしょうか?また、そのために親ができることなどはありますか?

支援級と普通級を行ったり来たりしていると、移動が多くて、休み時間に友だちと遊んだりできないんです。だから、放課後をいかに友だちと遊べるか、になりますね。だからできるだけ近くの公園に行く機会を増やして、知り合いを増やすようにしました。親が公園にみんなで遊べるものを持っていくのもいいきっかけになりました。それで仲良くなったお子さんがいたら、一緒に遊べるように公園で待ち合わせしたり、自宅に誘ったりして。親も積極的に子どもが放課後に友だちと遊べるようにサポートするといいかもしれません。うちは、1、2年生のうちは親も公園に付き添っていたんですが、トラブルが起きなそうだったらだんだん手を離していきました。


自宅では、オンラインの学習サポートコミュニティ「デキルバ」を利用しています

ヘッドホンをしてタブレット学習をする男子


―偏見ではあると思うんですが、支援級に行くと、勉強が普通級に比べて遅れてしまうんじゃないかと心配する親御さんもいると思うんです。でもお子さんは支援級にいながらも、ちゃんと普通級の学習進度についていってるんですね。何か入学時から学習面で工夫していることなどはありますか?

学校の勉強以外に、自宅でタブレット教材をやったり、オンラインの学習サポートコミュニティ「デキルバ」に入って勉強しています。「デキルバ」は、もともと学校の先生だった方が、不登校や発達障害のあるお子さんに向けて教材を開発したもので、国語や算数、英語など、いろいろな教材があるんです。子どもにどう教えたらいいか相談もできるので、そこの教材を使いながら一緒にやったり、オンラインレッスンを受けたりしながら学んでいます。


一人で悩まずに子どもにとってのベストを考えていってほしい

講演でジャンプする子供達


―そうなんですね、学習面も結果的に問題なく進めていけているというお話を聞くと、支援級って結構いいなと思いますよね。

そうですね、先生にもよるし、学校にもよるので一概に「支援級いいよ」とは言いきれないんですが、うちは支援級ですごくよかったです。今後、もし普通級に完全に移籍するとしたら、忘れ物や聴覚過敏の支援が手薄になることになるので、普通級でも受けられる配慮がしっかりあると安心できない限り、難しいと考えています。

支援級だと、例えば国語がすごくできるお子さんだったら、国語の時間でも、「国語はどんどん進めて、余った時間で算数やりましょう」みたいな柔軟なことをやってくれるんです。だからそのおかげで今ついていけてるんですよ。

入学前は、準備することがお子さんによって1人1人違い、保護者の方も不安になることが多いと思いますが、ぜひ療育や学校の先生に相談して、1人で悩まず、誰かと一緒に子どもにとってのベストを考えていってほしいなと思います。


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教えてくれたのは

ツキヨタケさんのイラスト

ツキヨタケさん
ASDとADHDの特性を持ち、支援級に通う小学校4年生の長男と幼稚園児の次男の2児の母。自閉症協会会員。SNSやnoteで、我が子への発達支援の工夫やおすすめのサポート商品を紹介している。

ツキヨタケさんの楽天ROOM

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リンク先ははぐくむというサイトの記事になります。


 

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