「目で楽しむ」記憶の風景18点 聴覚障害のコントラバス奏者・ディジー吉本さん絵画展 佐賀市大和町で10月27日まで

「目で楽しむ」記憶の風景18点 聴覚障害のコントラバス奏者・ディジー吉本さん絵画展 佐賀市大和町で10月27日まで

2024/10/22 20:30
花木芙美

 聴覚障害があるコントラバス奏者ディジー吉本(本名・吉本信行)さん(67)=山口県=が、佐賀市大和町の湛然(たんねん)の里ギャラリーせせらぎで絵画展を開いている。生まれ育った福岡県田川市の炭鉱町など、記憶の中にある風景を描いた油彩画など18点を並べる。27日まで。

記憶の中の風景を描いた絵画を並べるディジー吉本さん
記憶の中の風景を描いた絵画を並べるディジー吉本さん=佐賀市のギャラリーせせらぎ

 ディジーさんは20歳ごろから楽器を始め、遺伝性の難聴で15年ほど前に両耳の聴力を失った。2014年に人工内耳の手術を受けたが、音階を聞き分けることはできないという。ディジーさんは「今は記憶を頼りに音を思い浮かべて演奏している」と話す。

ディジー吉本さんの油彩画「炭鉱町」
ディジー吉本さんの油彩画「炭鉱町」

 絵画は「音楽を楽しめないので、目で楽しめるものを」と7、8年前から本格的に始めた。田川市の小林炭鉱を望む通学路や、炭鉱が閉鎖された町に涙する少女など、思い出の風景を描く。ディジーさんは「昔は情報が少ない中でも、自分の目で見て感じて体験していた。その時代の絵を描き音楽を演奏している」と語る。

 期間中、佐賀市の下尾幸生さんの陶芸作品も並べる。11月3日午後4時からは、ディジーさんがジャズライブ(チケット2千円)を開く。23、24日は休廊。問い合わせはギャラリーせせらぎ、電話0952(63)0222。(花木芙美)


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