受理日: 2023年10月31日
受諾日: 2024年7月2日
オンライン公開日: 2024年7月21日
引用方法: https://doi.org/10.1080/14992027.2024.2378808
要約
目的
新生児聴覚スクリーニングプログラムの15年間のデータを基に、一過性誘発耳音響放射(TEOAE)のデータを評価し、聴力損失のある耳と正常な耳をどれだけ効果的に識別できるかを検討すること。
デザイン
TEOAEデータの回顧的レビューを行い、ロジスティック回帰分析、受信者動作特性曲線、累積パーセンテージグラフを用いて分析。
対象サンプル
新生児期にTEOAEスクリーニングを通過した聴覚損失のある子供と、TEOAEスクリーニングに不合格となった子供、及び正常な聴力の子供を比較。獲得性難聴または聴神経障害のある子供は除外された。
結果
スクリーニングを通過した聴力損失のある耳は、正常な聴力の耳に比べてTEOAEの応答レベルが有意に低かった。ノイズレベル、検査時間、およびスイープ数も低かった。これらの耳のほとんどは軽度の難聴であった。ロジスティック回帰分析の結果、高周波数のTEOAE応答レベルが聴力損失の最良の予測因子であることが示された。回帰から算出された多変量「ロジット」スコアは、聴力損失のある耳と正常な耳を分ける最良の指標であった。
結論
TEOAEの応答レベルまたはロジットスコアを組み込んだアルゴリズムを、TEOAEスクリーニングの最低通過基準として検討することで、スクリーニングの感度を高めるべきである。
リンク先はTaylor&Francis Onlineというサイトの記事になります。(原文:英語)