聴覚閾値の関係と相互依存性、隠れた難聴の行動測定法の提案、および聴覚機能の生理学的測定法

聴覚閾値の関係と相互依存性、隠れた難聴の行動測定法の提案、および聴覚機能の生理学的測定法

Aryn M. Kamerer, Sara E. Harris,Chris S. Wichman, Daniel M. Rasetshwane &Stephen T. Neely
Received 22 Feb 2024, Accepted 07 Aug 2024, Published online: 24 Aug 2024
Cite this article https://doi.org/10.1080/14992027.2024.2391986

要旨

目的
標準的な診断手法は聴力閾値の上昇に焦点を当てていますが、聴力閾値の上昇とは無関係に聴覚の問題が発生することがあり、これを「隠れた難聴」(HHL)と呼びます。HHLをより深く理解するためには、聴覚経路に沿った機能障害の位置を特定する測定が必要です。この研究の目的は、HHLを示すと考えられている特定の行動的および生理学的な聴覚機能測定の関係性と相互依存性を説明することです。

設計
行動的および生理学的な聴覚測定のバッテリーに関するデータが収集されました。行動測定の重回帰モデルを生成する前に、各測定から閾値依存のばらつきが除去されました。

研究サンプル
米国の224人の成人で、オージオメトリック閾値が65 dB HL以下の人々を対象としました。

結果
閾値は、行動測定の21〜60%のばらつき、また生理学的測定の5〜51%のばらつきを説明しました。選択した生理学的測定に基づいて行動測定を予測できる証拠はありませんでした。

結論
HHLのために提案されたいくつかの行動測定:雑音中の閾値、周波数変調検出、および困難な聴取条件での音声認識は、聴力感度に影響され、外有毛細胞や聴神経の生理学によって予測されるものではありません。したがって、これらの測定は閾値に依存しない聴覚障害を評価することができない可能性があります。


キーワード: 隠れた難聴、語音認識、聴覚脳幹反応

開示声明
著者には報告する利益相反はありません。


リンク先はTaylor&Francis Onlineというサイトの記事になります。(原文:英語)
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