(上)同級生の母を中心に広がっていった、手話で井戸端会議をするコミュニティー。子どもたちも手話に関心を持つように
2025.01.23
松森果林
「ダイバーシティー」や「共生社会」という言葉が日常的に使われるようになりました。しかし、これらは新しい概念であるため、親として子どもにどう教えたらいいか悩むこともあるのではないでしょうか。子どもたちが多様性を受け入れ、他者と共に生きる力を育むために、親自身は何を学べばよいのでしょうか。中途失聴者として、聞こえる世界と聞こえない世界をつなぐ活動をしている松森果林さんに聞きます。
(上)聴覚障害の母がママ友とつくった手話の会 育児を助け合い ←今回はココ
(下)聴覚障害者もディズニーランドを楽しむ方法は… 入社して提案
「聞こえない」ことを伝える重要性を感じて
松森果林さん(50歳)は小学4年生で右耳を失聴し、高校生のときに左耳の聴力も失った中途失聴者です。会話をするときは、松森さん自身は声を出して話しますが、相手の声が聞こえないため、手話や筆談、読唇、音声認識のアプリなどを使っています。現在は聞こえる世界と聞こえない世界の両方を知る立場から、講演会での登壇をはじめ、羽田空港の国際線ターミナル(第3ターミナル)や成田国際空港のユニバーサルデザイン検討委員会等に携わるなど、多岐にわたる活動を行っています。プライベートでは成人した子どもを持つ母親でもあり、子育て期には松森さんを中心に、あるコミュニティーが生まれました。
「私が住んでいるマンションには500ほどの世帯が入居しています。引っ越したのは、息子が幼稚園に入るタイミング。マンション内には息子と同じ年齢の子どもが20人以上いました。保護者も20人以上いるわけです。その方たちとこれから長いつきあいが続くことを考えると、自分は聴覚障害があることを伝え、何かあったら協力し合える関係性を築くことが大切だと思いました」
リンク先は日経クロスウーマンというサイトの記事になります。
