聴覚障害ある男性が市議会議員に初当選、手話で意欲語る 福井県越前市「社会的弱者が孤立しない社会に」

聴覚障害ある男性が市議会議員に初当選、手話で意欲語る 福井県越前市「社会的弱者が孤立しない社会に」

2025年10月27日 午前11時00分

越前市議会議員に初当選し、支援者らに手話で謝意や抱負を伝える森本氏=10月26日夜、福井県越前市蓬莱町

越前市議会議員に初当選し、支援者らに手話で謝意や抱負を伝える森本氏=10月26日夜、福井県越前市蓬莱町


 10月26日に投開票された福井県の越前市議会議員補欠選挙で、ろうあの森本辰之氏が初当選した。市内の選挙事務所で支援者ら約30人から祝福を受けた森本氏は、障害者だけでなく社会的弱者が孤立しない社会を目指すとし、「(こういった人たちに)情報や支援が行き届くようにしたい」と手話で意欲を語った。

 市会事務局によると、聴覚障害のある越前市議の誕生は初めて。

 森本氏は2歳のときに病気で聴力を失い、身体障害者手帳1級の認定を受けている。県立ろう学校卒業後、製造業に38年間勤務し、現在は市内の社会福祉法人で職業指導員、生活支援員を務めている。選挙期間中は「支え合える社会をつくる」と訴えてきた。

 県ろうあ協会長、市聴覚障害者協会長も歴任。聴覚障害者と健聴者の共生社会実現に向け、2020年の市の手話言語条例成立にも尽力した。

 森本氏を応援してきたろうあの60代女性は「非常に行動力のある人だ。誰もが平等に生きられる社会に近づけてほしい」と期待を寄せた。


リンク先は福井新聞ONLINEというサイトの記事になります。


 

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