TBS NEWS DIG
RSK山陽放送
2025年11月15日(土) 05:00

15日、聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」が東京で開幕します。
バドミントン日本代表として、香川県綾川町出身の片山結愛選手が出場します。音のない世界と向き合い、掴んだ、大舞台です。
耳が聞こえない・聞こえにくい人たちのスポーツの祭典「デフリンピック」です。岡山・香川のアスリートたちも世界に挑みます。
片山結愛選手の練習に密着
練習が始まるのは、いつも日が暮れてから。片山結愛選手が地元、綾川町の体育館に姿を見せました。
──毎回この時間からですか?
(片山結愛選手【画像①】)
「はいそうです」

【画像①】
岡山市のノートルダム清心女子大学に通う4年生。週に4~5日の練習、土日は遠征試合と多忙な日々です。生まれつきの難聴で、右耳に人工内耳、左耳に補聴器をつけて生活しています。
ラケットを握ると…その姿からはハンデを感じさせません【画像②】。

【画像②】
地元のスポーツ少年団で小学3年からバドミントンを始め、高校までは耳が聞こえる人たちと競い合ってきました。
(片山結愛選手)
「何かスポーツをしたいなと思った時に、バドミントンなら人工内耳と補聴器にシャトルが当たっても危なくないと思って、弟や友達と一緒に始めました」
「みんなが『聞こえる』というのが、どれくらい聞こえるのかわからないので、乗り越えるというより、みんなと同じようにバドミントンをしてきました」

【画像③】
大会では補聴器や人工内耳をつけることができない
デフリンピックのバドミントンのルールは一般と変わりませんが、大会では補聴器や人工内耳をつけることができず、音がない世界でシャトルを追いかけます。
選手同士や指導者との会話は、それぞれにあった工夫が必要なようです。
(片山結愛選手)
「私は手話があまり得意ではなくて、人によっては全く読み取れない選手もいて、筆談だと全員が100%情報を受け取れるので、(日本代表の)監督は指示を書いてくれています」

【画像④】
片山選手の強みは、「思い切った攻め」です。
音が聞こえないぶんを、動体視力で補いシャトルの動きを予測し、積極的にスマッシュを狙っていきます。
相手のあらゆるショットに対応できるようフットワークを強化し、動画でダブルスの動きを確認するなど、最終調整に余念がありません。

【画像⑤】
周囲からのあたたかいエールを胸に
──(指導を始めた)2年前から片山選手は変わりましたか?
(藤川雅章コーチ【画像⑧】)
「全然違いますよ。成長していますし、本人も感じながらコートに立って、勝負できている。いまから試合に向かって調子が上がっていく時期なので、いい調整ができている」

【画像⑥】
練習に必ず付き添う、母親の知余美さんです。娘の成長をすぐそばで見守ってきました。
(片山知余美さん【画像⑦】)
「いっぱい努力したよね。なるべくバドミントン中心にしながらの生活で、遊ぶこともがまんすることもあったし」

【画像⑦】
この日、片山選手が通う大学で、壮行会が開かれました。
(ノートルダム清心女子大学 津田葵学長)
「片山さんが自分らしいプレーを貫き、堂々と羽ばたくことを私たちは心から願っています」
友人たちから温かいエールをもらい、大舞台での活躍を誓いました【画像⑧】。

【画像⑧】
(片山結愛選手【画像⑨】)
「本番で最高のパフォーマンスができるよう、頑張っていきたい。デフリンピックの目標は、個人戦と団体戦ともに金メダル獲得を目指して頑張りたい」

【画像⑨】
いよいよ開幕する、デフリンピック。片山選手は音のないコートでシャトルを追いかけ、金色のメダルを目指します。
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