小樽未来創造が5季ぶり単独チームで出場 難聴を抱える久米田和久主将「思いっきり楽しみたい」

小樽未来創造が5季ぶり単独チームで出場 難聴を抱える久米田和久主将「思いっきり楽しみたい」

[2025年4月25日18時21分]

組み合わせ抽選会に出席した小樽未来創造主将の久米田

組み合わせ抽選会に出席した小樽未来創造主将の久米田(撮影・保坂果那)


第64回春季全道高校野球の小樽地区と名寄地区の組み合わせが25日、決まった。小樽地区では小樽未来創造が23年夏以来5季ぶりに単独チームで出場する。唯一の3年生で背番号1の主将、久米田和久投手は生まれつき感音性難聴を抱えながら、野球に打ち込む。19年秋以来16季ぶりの単独での勝利を目指す。

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部員10人がそろった小樽未来創造の春の戦いが始まる。1年生が5人入部。昨秋は部員ではなく助っ人だった山崎颯斗外野手(2年)も4月から正式に仲間入りした。小樽市内で行われた組み合わせ抽選会に出席し、くじを引いた久米田主将は「後輩が頑張って新入生に声をかけてくれた。ずっと単独で出たいという気持ちがあった。すごくうれしい」と喜ぶ。

久米田が1年だった23年夏が最後の単独出場だった。先輩が引退し、同期が部を離れ、1年秋にはたった1人の部員となった。冬場は校内の実習室で高橋孝児監督(56)とのマンツーマン練習で乗り越えた。1学年下には3人の部員がいたが人数が足りないため、昨年までは連合チームで試合に臨んでいた。それだけに主将とエースを担う最終学年、「思いっきり楽しみたい」と力を込める。

耳には補聴器が装着されている。先天性の難聴を抱えるが、日常生活に困ることはなく「普段は他の人と変わらない」と話す。7人きょうだいの末っ子6男で、兄の影響で始めた野球では、風が強いと仲間の声が聞こえにくいこともある。飛球を捕る時など、チームではジェスチャーも入れる工夫もしている。

11日初戦の相手は小樽水産・倶知安農・寿都・蘭越の連合チームに決まった。蘭越をのぞく3校とは、昨年まで連合チームでチームメートだった顔見知り。いまでも合同練習をする。小樽未来創造単独での勝利は19年秋が最後。春は18年創部以来まだない。久米田は「1年生は初めての大会で緊張すると思う。元気よく声を出すとか自分たちができることをして、大会に臨めたら」。仲間とともに勝利を目指す。【保坂果那】


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