ノーベル生理学・医学賞を受賞した3氏、発表会見で5日撮影の提供写真 TT News Agency/Pontus Lundahl/via REUTERS

ノーベル生理学・医学賞、「光遺伝学」の米欧3氏に

ロイター編集
2026年10月5日午後 7:14 GMT+914時間前更新

ノーベル生理学・医学賞を受賞した3氏、発表会見で5日撮影の提供写真 TT News Agency/Pontus Lundahl/via REUTERS

ノーベル生理学・医学賞を受賞した3氏、発表会見で5日撮影の提供写真 TT News Agency/Pontus Lundahl/via REUTERS


[ストックホルム 5日 ロイター] - スウェーデンのカロリンスカ研究所は5日、2026年のノーベル生理学・医学賞を「光遺伝学」の技術を確立した米スタンフォード大学のカール・ダイセロス氏、独フンボルト大のペーター・ヘーゲマン氏、独ビュルツブルク大のゲオルク・ナーゲル氏の3氏に授与すると発表した。受賞理由は「光駆動型イオンチャネルおよび光遺伝学に関する発見」 。

カロリンスカ研究所ノーベル委員会のトーマス・パールマン事務局長は、光遺伝学によって「生きた脳⁠の中で、個々の神経細胞の活動をオン・オフに切り替えられるようになった」と説明。「この手法は現在、脳の謎を解き明かすために世界中の研究所で使用されている」と述べた。

臨床試験では、網膜に光感受性タンパク質を導入することで、網膜色素変性症によって失明した患者の視力を回復させる試みが進められている。また、光遺伝学によって人工内耳の性能が向上し、現在の電気的装置よりも聴神経を正確に刺激できるようになることも期待されている。

ヘーゲマン氏は1990年代初頭、⁠緑藻「クラミドモナス」が0.5ミリ秒で光に反応する仕組みを研究。単一のタンパク質が光を捉え、イオンチャネルとして機能しているという仮説を立てた。ナーゲル氏がクラミドモナスの遺伝子をカエルの卵に注入してこれを検証し、光に反応して開くイ⁠オンチャネル「チャネルロドプシン2」を発見した。

両氏は03年、このタンパク質をヒトやハムスターの細胞に導入し、光を使って電気パルスを発生させることができると発表した。ダイ⁠セロス氏は05年にラットの神経細胞でこの技術を実証し、その1年後にこの手法が「光遺伝学(オプトジェネティクス)」と名付けられた。

パールマン氏は5日朝、受賞⁠者3人全員と話をしたとし、「3人とも同じように、互いを『友人』と呼び、他の2人と一緒に賞を受け取れることは本当に素晴らしい、共に受賞できて非常に名誉だと語っていた」と述べた。
賞金の1200万スウェーデンクローナは3氏で分け合う。

 

記事のポイント! 

光で神経細胞の活動を制御する「光遺伝学」が、2026年ノーベル生理学・医学賞に選ばれました。難聴・聴覚障害の分野では、人工内耳への応用によって聴神経をより正確に刺激し、現在の電気刺激型の人工内耳をさらに進化させる可能性が期待されています。

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原文掲載元はこちら

 https://www.reuters.com/jp/world/us/DNJ6ZLG6NBITNMF5ZMFV532JRY-2026-10-05/

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