3rd MAR '26

Otolaryngology—Head and Neck Surgery誌に掲載された、67件の研究論文のデータをまとめたものによると、プロのミュージシャンはその他の職業の人々と比較して、耳鳴り、難聴、聴覚過敏症を煩う割合が劇的に高いことが明らかとなった。
これは、新たに21カ国28,000人以上のミュージシャンからのデータを収集した耳鼻咽頭科の研究者による大規模な研究の結果判明したことで、プロの音楽家はそれ以外の人より “耳鳴り” に悩まされる可能性が3倍高いとのことだ。
著者らによると、ミュージシャンの42%以上が “耳鳴り” を経験しているのに対し、ミュージシャン以外の人々ではわずかに13.2%だった。また、”難聴” はミュージシャンでは25.7%が経験しているのに対し、ミュージシャン以外では11.6%という結果に。日常の音に対する極度の敏感さと耐性低下を特徴とする “聴覚過敏症” は、ミュージシャンは37.3%、ミュージシャン以外は15.3%という結果となった。
また、ミュージシャンにおける難聴症例のうち、客観的な聴力検査によって確認されたのは全体の37%となり、残りは自己申告であるため、実際の有病率はこれより大幅に高い可能性があるとのことだ。
驚くべきことに、クラシック音楽家とロックやポップスのミュージシャンの間には、聴覚障害に有意な差は見られなかったとのことで、ジャンルは決定的な要因ではなく、楽器の種類、アンサンブル内での座席位置、室内音響、聴覚保護に対する考え方といった状況の方が、はるかに重要であるようだ。
この研究の主導的な立場にある、サウスカロライナ医科大学の頭頸部外科耳鼻咽頭科医でもあるショーン・グエン氏は、以下のように主張している。
この分野はミュージシャン一人ひとりに合わせたリスクプロファイリングへと進化し、画一的な警告ではなく、実践的で個別化されたガイダンスを提供する必要がある。
多くのミュージシャンは、シンフォニーホールで演奏する場合でも、小さなクラブで演奏する場合でも、耳鳴り、聴覚過敏症、あるいは難聴を抱えながら静かに暮らしている。
しかし、これまでの研究はまだ不完全である。……今本当に必要なのは、ミュージシャン自身が入力した、より個別的なリスクプロファイリングだ。そうすれば、アーティストが愛する音楽を犠牲にすることなく、聴覚を守るための実践的で個別化されたアドバイスを提供できるようになる。
リンク先はiFLYERというサイトの記事になります。
