AI補聴器「Signia MaX」

AI補聴器「Signia MaX」をシンガポールで公開…WSA、アジア市場攻略を加速

2026-09-10 13:06 (GMT+9)

グローバル聴覚専門企業WS Audiology(WSA)が次世代AI補聴器「Signia MaX」をシンガポールで公開し、アジア市場攻略に乗り出した。本製品は音声と周囲の騒音を分離処理する4つのディープニューラルネットワーク(DNN)を搭載し、騒音を完全に遮断する従来方式とは異なり、必要な周囲の音を残しながら会話の明瞭度を高めた点が特徴だ。体験イベントでは軽い装着感と自然な自分の声の処理が確認された。WSAは韓国市場で11月の発売を目指しており、AppleとSamsung Electronicsのワイヤレスイヤホンによる聴覚補助機能を補聴器普及の機会と評価した。

AI補聴器「Signia MaX」


グローバル聴覚専門企業WS Audiology(WSA)が次世代人工知能(AI)補聴器「Signia MaX」を公開し、アジア市場攻略を加速させている。本製品は音声と周囲の騒音を分離処理する技術を適用し、従来の補聴器が騒音遮断に集中していたのとは異なり、装着者が日常の臨場感を保ちながら会話に集中できるよう設計された点が特徴だ。

WSAは8日(現地時間)、シンガポールのラッフルズホテルで韓国・日本・シンガポール・フィリピン・インドなど5カ国のメディアを対象に製品体験イベントを開催した。記者らが直接補聴器を装着し、シンガポールの都心を歩きながら実際の使用環境での性能を確認する方式で行われた。

体験に参加した記者は、AI機能をオンにするとすぐに、特定の音声ではなく道路の車両音、風の音、静かな音楽、木の葉が揺れる音が自然に耳の中で調和するのを経験したと伝えた。周囲の騒音を完全に除去する従来方式から脱却し、音声は明瞭に伝えながらも必要な周囲の音は残すという製品の設計哲学が表れた瞬間だった。

 

分離処理技術で実現した「騒音の中で生きる」

Signia MaXのスローガンは「騒音の中で生きる(Live Noisy)」だ。音声と周囲の騒音の増幅レベルをそれぞれ調節する分離処理技術が核心となる。単一のディープニューラルネットワーク(DNN)を使用する従来のAI補聴器とは異なり、本製品は音声分析・騒音制御・自分の声の処理・環境適応をそれぞれ担当する4つのDNNを同時に稼働させる。

ジェームズ・ベンストンWSAアジア太平洋(APAC)地域社長は「4つのDNNが同時に作動し、周囲の騒音の中でも音声の明瞭度を高めた」とし、「自社臨床評価で参加者の97%が騒音環境で競合製品より優れた会話理解度を示した」と明らかにした。

「周囲の聴取環境適応AI」は多様な聴取環境を分析して音を最適化し、「ダイナミック騒音制御AI」は会話の有無や交通騒音などに応じて騒音低減レベルを自動調節する。WSA関係者は、周囲の騒音を過度に減らすと車両などの危険要素を認識しにくくなる可能性があるとし、音声を生かしながら必要な周囲の音を残して日常生活の安全まで考慮したと説明した。

体験した記者は、観光客が集まるマーライオンパークとガーデンズ・バイ・ザ・ベイではカメラのシャッター音と人々のざわめきが伝わり、屋台街のラウ・パ・サでは鉄板が焼ける音や皿がぶつかる騒音まで維持されたと描写した。周囲の騒音を完全に遮断せず、必要なレベルで調節することで空間の臨場感がそのまま伝わったという。

 

軽い装着感と自然な自分の声の処理

半日ほど装着した体験で目立ったのは、一般の有線・ワイヤレスイヤホンより軽い装着感だった。Signia MaXは本体を耳の後ろに掛け、音を伝えるレシーバーを細い線で接続して耳の中に入れる構造で設計された。機器が耳の内側と後ろ側に密着し、外観上装着の有無が分かりにくい。

装着者自身の声も大きく響かず、比較的自然に聞こえた。「自分の声処理AI」は150万個の音声サンプルを学習して装着者の声を自動認識し、補聴器装着時に発生しうる響きを減らした。移動中は音の出る方向を比較的容易に推測でき、周囲の状況を認識するのにも役立った。

体験を終えて補聴器を外すと、違いはより鮮明になった。装着中は自然に整って聞こえていた周囲のさまざまな音が一斉に混ざり合い、耳障りになり始めた。ただし、難聴患者ではない記者にとってすべての瞬間が快適だったわけではない。慣れない補聴環境で周囲の音が気になり、会話に集中しにくい瞬間もあった。難聴患者は聴力状態を測定した後、個人別に細かく調整して製品を使用する一方、今回の体験はその手続きを経ていないため、実際の使用経験とは差がある可能性がある。

 

記事のポイント!

次世代AI補聴器「Signia MaX」は、音声分析、騒音制御、自分の声の処理、周囲の環境への適応を担う4つのAIを同時に活用するのが特徴です。騒音を単純に消すのではなく、車の音など必要な周囲の音を残しながら会話を聞き取りやすくするという、新しい補聴器の考え方が紹介されています。

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原文掲載元はこちら 

 https://finance.biggo.jp/news/5baddd80-ec76-4034-851a-b413257882be

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