出来ないことは「苦手」なこと。 そのひと言で前向きになれた

出来ないことは「苦手」なこと。 そのひと言で前向きになれた



生まれつき音を聞き取りにくい難聴があり、中学生のころから補聴器を装着し始めた杉山実沙。
子供のころは周囲が難聴に気づかず、人知れず悩んだこともあるとのこと。
現在も自然に会話ができるほど口話が上手なだけに、その悩みにもうなずけます。
そんな杉山が三菱電機へ入社したきっかけや、入社して感じたことなどについて、明るい笑顔で語ってくれました。

静岡製作所
総務部

笑顔の杉山 実沙さん
杉山 実沙
-Sugiyama Misa-

特別支援学校時代の現場実習で3度にわたり静岡製作所を訪問。
会社の雰囲気のよさと先生からの勧めもあり入社を決意。

2021年4月
入社

2021年4月~現在
総務部に所属し、現場実習の受け入れや期間社員採用面接の調整など、人事に関する幅広い業務に携わっている。
また、自分自身の体験を生かし、統合デザイン研究所が開発した「話した言葉を指でなぞった軌跡に文字表示するアプリ『しゃべり描きUI』」の改善にも貢献した。


学校の先生が三菱電機を
勧めてくれた理由とは

思えば幼いころから聞こえにくかったのですが、自分が難聴という意識はなく、中学校へ入学するまで補聴器も付けていませんでした。ですから周りの人も私が難聴であることに気づかず、そのために悩んでしまうこともありました。たとえば、授業中にがんばって耳を傾けているのに、どうしても聞こえないことが幾度もあり、先生からは「聞いていない」と誤解されて怒られてしまうことも。ただ、私が聞こえにくい難聴であることを知ってからは、みんな本当にやさしくしてくれて、明るく前向きに毎日を楽しめるようになりました。

手振りをしながら話をする杉山実沙さん

三菱電機へ入社したきっかけは、中学卒業後に進学した特別支援学校の現場実習で、3回にわたって静岡製作所のお世話になったことです。1回目は製造ラインでの実習でしたが、大きい音が苦手な私はどうしても環境に馴染めませんでした。そして2回目からはパソコンを使った事務職を経験させていただき、これなら私にもできるかなと思ったんです。学校の先生も「大きな会社は福利厚生が充実しているからお勧めですよ!」と背中を押してくださったので、ここで働くことを決めました。

パソコンの作業をする笑顔の杉山 実沙さん

手話を覚えてくれる
やさしい先輩方に支えられながら

入社後は総務部に配属されました。今は支援学校の現場実習を受け入れたり、障がい者採用や期間社員採用の面接の準備をしたりと、主に人事にまつわる仕事を担当しています。
私が入社した2021年はまだコロナ禍でしたので、社員もみなさんマスクを着用しており、デスクもパーテーションで仕切られていました。そのため口元が見えず、話している内容を理解することができませんでした。でも、それは本当に最初だけです。

みなさんがすぐに私の状況に気づいてくださり、私と話すときはマスクを外してくれたり、パーテーションをずらしてくれたりするようになりました。「おはよう」「お疲れさま」といった手話を覚えてくださる人もたくさんいて。そうしたやさしさが本当にうれしくて、心から感謝したことを覚えています。

補聴援助システムRogerを首から下げて話をする杉山実沙さん

階段を上る杉山実沙さん


多様な事業を展開する
三菱電機ならではの “出会い”

周囲の人のあたたかさとともに、三菱電機に入社してよかったと思えることのひとつが多様な人との出会い。実は入社前、大きな会社に就職することに少し躊躇(ちゅうちょ)していたんです。「人が少ない中小企業のほうが働きやすいかもしれないな」って。
そんな消極的な気持ちも、あたたかい人に囲まれて一気に吹き飛びました。むしろ、たくさんの人との出会いは多くの学びにつながります。と同時に、たくさんの人との出会いがあるからこそ成長することができる──そう実感しているところです。

インタビューに答える杉山実沙さん

たとえば、ルームエアコンの製造現場の方が私を統合デザイン研究所に紹介してくれたことから、研究所が開発した『しゃべり描きUI※』をより使いやすく改善するためのワーキングに協力させていただいたことがありました。こうした貴重な経験も、多様な事業を展開する会社でしか得られない“出会い”なのかなと思います。

※しゃべり描きUI:話した言葉を指でなぞった軌跡に文字表示するアプリケーション。お絵描き機能や10言語に対応した多言語翻訳などの機能を持ち、聴覚障がいがある方や外国の方との円滑で多様なコミュニケーションの実現に貢献する。
関連リンク新しいウィンドウが開きます

しゃべり描きUI



後ろめたさが吹き飛んだ
上司からの忘れられない言葉

三菱電機が多様性を大切にしてくれているなと感じた出来事のひとつに、ある上司からの言葉があります。私は相手の口元が見えないと言葉を理解できないので、電話での対応ができません。そこに後ろめたさを感じていたのですが、その上司はこんな言葉をかけてくださったんです。
「杉山さんが電話でお話しできないのは障がいじゃなくて、苦手なだけだからね。人は誰でも苦手なものがあるじゃないですか。パソコンが苦手な人だっているんだから、電話が苦手な人がいたっておかしくないよね。苦手なことは、ほかの人にお願いすればいいじゃない」って。その言葉を聞いて「そうか。私にできることをがんばればいいんだ!」という気持ちになれました。私を一人の人間として見てくれた上司と三菱電機の社風が、誇らしく思えた瞬間です。

会議で発表する杉山 実沙さん



障がいの有無にかかわらず
“人”として成長できる環境

学校の先生が三菱電機を勧めてくれた理由の「福利厚生」についても、しっかりとメリットを実感しています。今年はエアコンを買い換える予定なので、ぜひとも社員割引を活用させていただこうと思っているところです(笑)。また、コロナ禍で中止していた地域の方々と一緒に楽しむイベントや、静岡製作所恒例の夏祭りも再開していますので、春から夏に向けて楽しみがいっぱいです。
私は三菱電機でたくさんの人と出会い、多くの学びを得ることができ ました。今の私があるのも、いろいろと教えてくださった方々のおかげだと思っています。障がいの有無にかかわらず、ぜひ三菱電機で働いてみてください。多様な人との新鮮な出会いが、もっともっと自分を成長させてくれるはずです。

1日の過ごし方の時間割



休日の過ごし方

趣味は旅行。お休みの日はさまざまな土地に足を運び、観光名所やおいしいものを堪能しています。写真は10人くらいの友人と1泊2日のバイクツーリングに出かけたときの1コマ。私はバイクを運転できないので後部座席でしたが、最高に楽しいひとときでした!

海辺で寝転がる杉山実沙さん



わたしたちの三菱電機オノマトペ

働く中で聞こえなくて困ることもありますが、周りの方々に支えられながら楽しく仕事をしています。
今後もいろいろな方と出会い、私自身が成長できるように努力を続けながら、周りの方々とも「わいわい」と楽しく働けるような環境づくりに励んでいきます!

手を挙げる杉山 実沙さん


※記事、所属・役職及び写真は取材当時のものです。


リンク先は三菱電機というサイトの記事になります。

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