脳を元気に!もの忘れ&認知症を予防する新習慣#2  認知症になりやすいかチェック!4つの予防法とは?

脳を元気に!もの忘れ&認知症を予防する新習慣#2 認知症になりやすいかチェック!4つの予防法とは?

もの忘れや認知症予防について各専門家に聞く全7回の企画。

今回は、認知症の発症を抑えるために脳機能の低下を防ぐ大切さを2人の専門家に伺います。

認知症になりやすい12の条件をセルフチェックしてみましょう。

脳に刺激のない生活&ストレスが認知症の原因に
2020年のコロナ禍以降、私たちの生活様式はずいぶん変わってしまいました。

「外出や人との交流が減って、体も脳も活動が少ない状態が続くと、認知症予備軍になる人が増える可能性が高いのです」と指摘するのは、鳥取大学医学部教授で認知症専門医の浦上克哉さん。

「加齢とともに認知機能が少しずつ衰えるのは自然なことですが、人との交流が少なく、外出をあまりしない生活が続くと、脳機能の衰えはますます進んでしまいます」と浦上さんは不安をもらします。

一方、コロナ禍によるストレスも認知症リスクを上げる可能性がある、と言うのは、東北大学医学部教授で医師、認知症研究者の辻 一郎さん。

「ストレスを受け続けると、記憶を司る『海馬』という部位が萎縮します。コロナ禍でストレスがたまり、これから認知症の発症が増えるのではという危機感があります」と辻さん。

脳を元気に保てば、認知症は避けられる
高齢社会で認知症が増えるのは仕方がないと思われがちですが、「実はそうとは言えません」と辻さんは指摘します。なんと、欧米ではこの30年ほどで認知症の発生率がどんどん減っているのだとか。

「ボストン大学の研究によると、アメリカでは1980年頃に比べて、2010年頃の発生率は4割以上少なくなっているという報告があります。しかも発症年齢は年々上がって、発症から亡くなるまでの年数は短くなっています。スウェーデンやオランダの研究でも同様です」

「かつて認知症は、高齢になれば避けられず、発症したら長患いになるイメージでしたが、欧米ではその考えは過去のものになりつつあります」と辻さん。

その理由は、喫煙率の減少など生活スタイルの変化や、高血圧の治療などの医療対策が功を奏したと考えられるそうです。

「放っておくと認知症になる人のうち、少なくとも4割はきちんと対策すれば発症を免れます。残る6割を救う方法も、研究が進んでいます。コロナ禍で脳がなまりがちな今こそ、できるだけ早く対策を始めてほしいと思います」と浦上さんは話します。

認知症の発症は「習慣」で4割が予防できる!
認知症の原因は、脳神経がダメージを受けること。例えばアルツハイマー型認知症は、脳にアミロイドβなどのたんぱく質がたまり、それが神経を壊すことは知られています。

ところが不思議なことに、神経がダメージを受けても、全員が認知症になるわけではないのです。

では、発症した人としなかった人の違いはどこにあるのでしょうか。イギリスの医学誌「ランセット」が世界中の調査研究を分析したところ、発症した人に共通する12の条件が浮かび上がりました。

その条件を取り除ければ、発症を4割予防できると言います。浦上さんも「正しい知識に基づいて生活習慣を変えることは、脳の健康を保つのに大切。何歳からでも遅過ぎません」と予防をすすめます。

認知症になりやすい12の条件をセルフチェック!
発症につながる条件は、年齢によって異なります。過去の自分を振り返ってチェックしてください。★の合計数が多いほどリスクが高くなります。

■認知症になりやすい12の条件
<~45歳>
★★ 新しいことを勉強するのは嫌い

<45~65歳>
★★★ 耳が聞こえにくい(※)
★★★ 頭部にケガをした
★★ 高血圧
★★ 肥満
★ お酒を飲み過ぎる 
※45~65歳で耳が聞こえにくいと、聴覚による脳への刺激が減ること、コミュニケーションがとりにくく社会的なつながりが減りやすくなることから、認知症発症リスクが上がると考えられます。補聴器を適切に使うことが大切です。

<66歳~>
★★★ 気分が落ち込みがち
★★ タバコを吸う
★★ 社会的な役割がない
★★ 運動不足
★★ 糖尿病がある
★ 大気汚染のあるところに住んでいる

※認知症になりやすい12の条件:Livingston G, et al.:Lancet.2020; 396:413-446より引用・改変

■認知症になりやすい性格ってある?
「性格が認知症の直接の原因になるわけではありません。ただ、上の12の条件に結び付きやすい性格の傾向は確かにあります」と辻さん。

例えば、内向的なタイプは対人関係が不足して社会的な役割がなくなりやすい、物事を悲観的にとらえる人は気分が落ち込みやすい、などだそう。

「とはいえ、性格はなかなか変えられませんし、無理に変える必要もありません。大切なのは、内向的なら一人でできる脳トレを積極的にやる、悲観的なタイプならストレス解消法を探すなど、性格に合う対策法を見つけることです」と辻さんは助言します。

リンク先はハルメク365というサイトの記事になります。

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