2026/6/5 金曜日

高齢化の進展を背景に、弘前市の補聴器購入費助成事業のニーズが高まっている(写真は補聴器の見本)
年齢を重ねるとともに耳が聞こえづらくなる「加齢性難聴」。難聴は放置すると聴力が一層低下し、社会的孤立やうつ病、認知症を引き起こすリスクが高まる。このため、青森県弘前市は認知症予防の観点から「高齢者補聴器購入費助成事業」を展開。過去2年の交付実績は300件を超え、2026年度の交付申請は2カ月弱ですでに50件に上る。高齢化の進展を背景に助成事業のニーズは高まっている。
聴力は一般的に40代から低下する傾向にある。65歳を超えると聞こえづらさを感じる人は急増し、75歳以上の約半数が聞こえにくさを感じているという。一方、日本補聴器工業会の調査によると、国内の補聴器普及率は15・6%にとどまり、欧米に比べて低水準。価格が1台10万~30万円と高額であることが普及の進まない要因の一つと考えられる。
こうした状況で市は24年度、認知症予防を目的に65歳以上の軽度・中等度難聴者を対象とした高齢者補聴器購入費助成制度を創設した。補聴器本体の購入費を、3万円を上限に助成している。
市介護福祉課によると、助成金の交付実績は初年度の24年度が135件、総額405万円、25年度が188件、総額563万7000円。予算額は24、25年度とも当初は300万円を盛ったが、想定を上回る交付申請があり、24年度は予算の流用で対応、25年度は補正予算と流用で対応した。26年度は一般会計当初予算に事業経費510万円を計上した。4月の受け付け開始から2カ月弱ですでに50件(5月22日現在)の交付申請があった。
申請期間は来年2月26日までだが、予算額に達した場合、申請の受け付けを打ち切る可能性もあることから、助成事業の活用希望者に早めの申請を呼び掛ける。
記事のポイント!
加齢とともに聞こえづらさを感じる人が増える一方で、補聴器は高額なこともあり、国内での普及率は十分とはいえません。記事では、青森県弘前市が認知症予防の観点から始めた補聴器購入費助成制度に申請が相次いでいる状況を紹介しています。聞こえづらさを放置しないこと、必要な支援につながることの大切さを考えるきっかけになる内容です。
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