2024/09/10 15:30 九州発けいざい
国内の補聴器市場は高齢化に伴って成長を続けている。一方で、「着けるのが恥ずかしい」などの理由で普及率は欧米より低く、業界ではファッション性のある製品を投入するなどして浸透を図る動きも出ている。
オーダーメイド補聴器を試作…採取した耳型はカタツムリのよう、立体データにして設計図仕上げる
精密機器が収められている補聴器(6日、佐賀県鳥栖市で)=中山浩次撮影
一般社団法人「日本補聴器工業会」(東京)によると、2023年の補聴器の国内出荷台数は前年比8・7%増の65万台と3年連続で伸び、過去最高だった。
補聴器が必要とみられる高齢者人口はアンケートを基にした推計で2000万人以上に増えているとみられ、全体の普及率は15%程度で推移している。デンマーク(55%)や英国(53%)、韓国(37%)などと比べると低い水準だ。「着けているのを知られるのが恥ずかしい」「充電や着脱が面倒」といった理由が背景にある。
このため業界では近年、目立ちにくいよう小型化したり、ブルーやパープルといったファッション感覚で使える色の製品を投入したりする動きが相次いでいる。スマートフォンやテレビの音声データを受信してより鮮明に聞こえる製品、ケースに入れるだけで充電できる製品など機能性の向上も進む。パナソニックは30年までに業界全体の普及率を30%とする目標を掲げている。
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