京都府立聾学校「AIのフィードバックによる聴覚障害のある生徒への支援」

英語教育AI活用事例集、文科省が公開…326校の実践

2026.5.22 Fri 14:15

 文部科学省は、「AIの活用による英語教育強化事業」に基づき、全国の小・中・高等学校、特別支援学校における生成AIや英語学習アプリの具体的な活用事例をまとめた事例集を公開している。全国のモデル校における多様な実践事例を掲載している。

京都府立聾学校「AIのフィードバックによる聴覚障害のある生徒への支援」

 

 文部科学省は、「AIの活用による英語教育強化事業」に基づき、全国の小・中・高等学校、特別支援学校における生成AIや英語学習アプリの具体的な活用事例をまとめた事例集を公開している。対話型アプリを用いたスピーキング練習や、AIによる即時フィードバックを生かした表現の改善など、さまざまな実践事例を掲載している。

 「AIの活用による英語教育強化事業」は、AIを効果的に取り入れ、英語教育を一層充実させることを目的とした事業。AIを、教師や生徒にしかできない学びを支えるパートナーとして位置付け、特に課題となっている「話すこと」「書くこと」といった発信領域で生成AIを活用し、学びの質の向上を図っている。

 「英語教育におけるAI活用の事例集」では、本事業で指定された全国46団体・326校のモデル校での実践を通じて得られた成果や指導上の工夫を凝縮して紹介。中学校の帯活動、小学校の基本表現の学習、高校での論理的な意見発信など、校種や活用場面に応じた授業デザインや実践者のコメントを掲載している。

 たとえば、京都府立聾学校では、聴覚障害のある生徒への支援にAIを活用している。同校では人工内耳や補聴器にAI英語アプリを直接接続することで、よりクリアに英語の音声を聴取できるようになった。さらに、AIアプリが発話内容を即座に文字化するため、生徒は自分の英語が正しく伝わっているかを視覚的に確認でき、英語を話すことへの意欲向上にもつながった。

 白石町立白石中学校では、AIを自分にあった学習方法の1つとして活用。「AIアプリを用いた話すことの練習」「デジタル教科書によるKey SentenceやNew Wordsの確認」「生成AIを活用した教科書本文の構造分析」「スピーチに活用できる表現の学習」などから、生徒が自ら最適な方法を選択。個々の進捗や課題に応じた個別最適な学びにつなげている。

 つくば市立学園の森義務教育学校では、「振り返り」の場面でAIを活用。AIとの対話を通じて、英文作成時の工夫点や改善点への気付きを促し、次の学習へとつなげている。

 須崎市立朝ヶ丘中学校と須崎中学校では、課外活動にAIを導入。スピーチコンテストの指導では、教師の時間的制約をAIが補完し、家庭学習や休み時間など教師が付き添えない場面でも、AIが発音や流暢さを即座にフィードバックすることで、練習の「質」と「量」の向上につなげた。基礎的な発音練習をAIが担うことで、教師は、聞き手に伝わりやすい論理的な構成になっているかなど、より高度な指導に時間を充てられるようになった。

 このようにAIの活用は、教師の働き方や役割にも変化をもたらしている。同事業のアンケートでは、70%前後の教師が、AIの活用によって授業準備をより効率的・効果的に進められるようになったと回答。学習の一部をAIが担うことで、教師は生徒ひとりひとりの状況を丁寧に見取りながら、意欲を引き出す支援や対話に、より時間を割けるようになっている。

 

記事のポイント! 

文部科学省が公開した英語教育におけるAI活用事例集では、全国326校のモデル校で行われた実践が紹介されています。中でも京都府立聾学校では、人工内耳補聴器AI英語アプリを直接接続し、英語音声をよりクリアに聞き取る工夫が行われています。さらに、発話内容が即時に文字化されることで、自分の英語が正しく伝わっているかを視覚的に確認でき、聴覚障害のある生徒の学びを支える具体例として注目されます。

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原文掲載元はこちら 

 https://reseed.resemom.jp/article/2026/05/22/13295.html

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