時事通信 社会部2025年11月19日18時34分配信
国指定の難病「ミトコンドリア病」の治療薬候補物質「MA―5」を開発した東北大の阿部高明教授らは19日、患者に経口投与して有効性などを評価する第2段階の臨床試験(治験)を始めると発表した。軽度の難聴を中心に多様な症状がある16歳以上の男女15人が対象。難聴以外の症状が改善するかも評価する。
同病は全身の細胞に多数ある小器官ミトコンドリアに異常が生じ、細胞のエネルギー源となる物質「アデノシン三リン酸(ATP)」の生産量が減少する。脳や心臓、筋肉など、さまざまな部位の機能が低下し、症状は幅広い。
MA―5は腎臓病患者の血液から見つかった物質に基づき、2015年に開発された。ATPの生産効率を高める働きがある。
第1段階の治験は健康な成人男性で安全性を確認した。第2段階の治験は東北大病院(仙台市)のほか、自治医科大付属病院(栃木県下野市)、順天堂大の順天堂医院(東京都文京区)、国立病院機構東京医療センター(同目黒区)で来年にかけて行う。
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