Journal of Psychiatric Research
第178巻, 2024年10月, ページ 1-7
要旨
背景
難聴は、騒音への曝露、加齢、疾病、遺伝的要因によって引き起こされる広範な問題です。加齢に伴い、難聴やうつ病のリスクが高まりますが、難聴とうつ病リスクの関連は依然として不明瞭です。本研究では、難聴とうつ病リスクの関係を、社会人口学的および健康関連の要因を考慮しながら調査しました。
方法
2015年から2018年の国民健康栄養調査(NHANES)データを使用して、成人参加者に焦点を当てた横断的分析を行いました。患者健康質問票-9(PHQ-9)を用いて、彼らの聴力状態とうつ病レベルを評価しました。本研究では、年齢、性別、社会経済的地位、ライフスタイルの選択、併存疾患などの変数を検討し、難聴とうつ病の関連性に対する影響を理解しようとしました。
結果
解析の結果、中等度から重度の難聴と、特に高齢者におけるうつ病リスクの増加との間に有意な関連が認められました。この関係は、さまざまな社会人口学的および健康要因を調整した後も依然として有意でありました。
限界
本研究は、自己申告による調査データを使用したNHANESデータベースを使用しているという制約があります。
結論
本研究の結果は、うつ病の包括的な評価と治療において聴覚健康を統合する必要性を強調しており、特に高齢者に対する包括的なケア戦略の推進を提唱しています。
リンク先はScienceDirectというサイトの記事になります。(原文:英語)
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