2026年8月20日

聞こえのことで、なんだかもやもやしている。
そんな方に読んでいただけたらと思います。
最近、テレビの音が聞き取りにくい。
家族に聞き返すことが増えた。
あるいは、親の耳が遠くなってきた気がする。
でも、病院に行くほどでもない気がするし、
補聴器なんてまだ早い気もする。
どうしたらいいのか、よくわからない。
そういう、はっきりしない「もやもや」を抱えている方は、
とても多いです。
実は日本には、聞こえにくさを感じている人が
推定で1,600万人以上いると言われています。
そしてそのうちの9割以上が、
違和感を感じながらも「何もしていない」のが現状です。
今回はそんなふうに、聞こえのことで少し立ち止まっている方に向けて、
まず知っておいてほしいことをゆっくりお伝えしていきます。
最初にお話ししたいのは、聞こえについて多くの人がなんとなく抱いている「3つの誤解」についてです。
まずは、1つ目の誤解からご紹介します。
1. 「聞こえない」の中には、無数の段階がある
多くの方が勘違いしがちなこと。
それは、聞こえない人は「しんと静まりかえった無音の世界」に暮らしている、というイメージです。
音のない世界。完全な静寂。
テレビや映画がそうした描写を繰り返し描いてきたため、そう思ってしまうのも無理はありません。
ですが、実際はまったく違います。
そもそも「聞こえない」と「聞こえる」は、白か黒かの二択ではありません。その間には、無数のグラデーションが存在します。
- 小さな音は聞き取りにくいけれど、大きな音は聞こえる方
- 高い音は届かないけれど、低い音は聞こえる方
- 静かな場所なら会話できるけれど、雑踏の中だととたんに聞き取れなくなる方
- ある特定の高さの音だけが、すっぽりと抜け落ちている方
「聞こえにくい」と一言で括られる状態の中に、これだけ多様な聞こえ方が含まれています。
ほぼ無音の世界にいる方もいらっしゃいますが、それは無数にある聞こえ方のひとつに過ぎません。
また、意外に思われるかもしれませんが、聞こえにくい方の世界が「必ずしも静かとは限らない」という側面もあります。
聞こえの世界はとても多様で、一人ひとりまったく違うのです。
だからこそ、まずは「自分の聞こえ」を知ることから
もしこの文章を読んで「聞こえって、そういうことなのか」と少しでも思っていただけたなら、それが大切な第一歩です。
聞こえのことで不安や違和感を覚えたとき、いちばん最初に行うべきなのは、補聴器の購入でも慌てた対策でもありません。
まずご自身、あるいは身近な人の聞こえが「今どういう状態なのか」を正確に知ることです。
