2025年7月2日 16:00

小学生の娘2人と家族4人で活動するファミリーバンド。
すべての子どもにある可能性を信じて。伝えたい思いを歌に乗せます。
◆家族で音楽活動 幸せだと思う

4月、JR諫早駅で開催されたチャリティライブ。
県内で活動する合唱団やアーティストなど4組が歌声を響かせ、会場には能登半島地震の被災地を支援する募金箱が設置されました。
出演者の中でひときわ観客の注目を集めたバンドが…。

(ライブ)
「私がパパで古賀 一輝と申します」
「ママの梨沙です」「長女の愛梨です」「次女の心梨です」

父と母、小学6年生の長女と3年生の次女の家族4人で活動するバンド「K&L’s factory」です。
(古賀 一輝さん)
「音楽が好きで、自然に歌を歌っていて曲が生まれて、子どもたちも一緒に歌えればいい。生まれた時から歌には参加していた」

大村市の自宅で家族4人がそろう時間は、いつも笑顔があふれています。
(青木雄大アナウンサー)
「家族みんなでライブするのは楽しい?」
(長女 愛梨さん)
「楽しいよ」
(次女 心梨さん)
「楽しい。ハハハ…」
この日は、次のライブで歌う曲を家族で話し合っていました。
(古賀 一輝さん)
「「♪夢のある世界」と「♪くじらぐも」と「♪いつも2人で」は、歌うかたちにして、あと2曲くらい」
曲選びは、子供たちの意見も参考に…。

(妻 梨沙さん)
「私たち2人で歌うよりも、子どもたちがいる方が皆さん観客がほほえましく見てくれる。なので、歌うのが気持ちいい」

2012年に結婚した、一輝さんと梨沙さん。
娘たちが生まれる前までは夫婦でライブ活動をしていましたが、おととしから歌が大好きだという長女と次女も加わり、4人での活動に。
(長女 愛梨さん)
「こうやって家族で歌えていることは滅多ないし、幸せだと思う」
(次女 心梨さん)
「お姉ちゃんと歌うの好き」

今年3月には、初めてのCD「夢のある世界」をリリースしました。
(古賀 一輝さん)
「家族の絆を深めながら家族での歌は、すごくパワーが出ると思う。子どもたちが歌うこともそうだが、人前に出ていろいろな発信をするのはできるだけ小さい頃からやっていた方が、土台としていいものになると思うので」
伝えたいのは、子どもたちが “自信を持って輝けるように” 可能性を伸ばしたいという思いです。
◆発達支援施設など運営 伝えたいのは“仲間と協調することの大切さ”

作業療法士の資格を持つ一輝さんは、2018年、大村市で未就学児を対象とした発達支援の施設「くじらぐも」を開設。
妻の梨沙さんも言語聴覚士の資格を持ち、子どもたちの指導に携わります。

また 2021年からは、同じ大村市内で小学生に向けた放課後等デイサービスを運営し、現在は20人あまりの児童が通っています。

キックベースを楽しみながら、子どもたちの様子を見守る古賀さん。
一人の子どもが、別の子どもにボール当てると…
(古賀 一輝さん)
「“ごめん” って言わないと。当ててごめんなさい」
頭を下げて相手にあやまることを体で教えます。
(古賀 一輝さん)
「(ボールが人に当たった後)をあのまま流すのも違う。一緒にごめんなさいというかたちをとる。本人は自分の意識的に謝ったという感覚ではないけれど、こういう時はこんな所作を取らなければいけないことも、一緒にやってあげないといけない」
施設では他人とのコミュニケーションが苦手な児童に、集団行動を通して “仲間と協調することの大切さ” を伝えています。

活動や遊びを通じて仲間とのコミュニケーションを育むことが、相手への思いやりにつながっていくと話す古賀さん。
(古賀 一輝さん)
「1700坪の山をもう一つの事業所と(共同で)購入して、民間の公園づくりをしている」
自然の中で好奇心を育む遊具や芝生広場の整備も進めています。

(古賀 一輝さん)
「秘密基地を作ったことがあるかもしれないが、自分で自然を扱ってできた経験は自信につながるから、可能性を広げてあげたい。
発達につまづきがある子どもは、ほかの人以上に怒られたりする。小さい頃は自信を積み重ねていかないといけない時期だが、それが難しい子どもがたくさんいる。
“あるがままでいいんだよ” と無意識でもわかってもらえる、自信をつけさせてあげたい。自分の娘たちにもそうですし、この活動で提供している子どもにたいしてもそう」
◆あらゆる子どもたちに “自由に自分の夢を描いてほしい”

♪楽曲「夢のある世界」
大きくなったら何になる?ケーキ屋さんになりたいな
大きくなったら何になる?笑顔をつくる人になる
いつか子どもたちに自由に自分の夢を描いてほしい。
そんな願いを込めて作った、オリジナル楽曲「夢のある世界」も披露しました。

(観客)
「心が温かくなる感じの曲で、すごくほんわかしてよかった」
(観客)
「家族みんなで一つのことに取り組んで、目標を持ってやっている。またこれからも楽しみだなと思って見ている」
(長女 愛梨さん)
「たくさんの人に聞いてもらえるのがうれしい」
(青木雄大アナウンサー)
「何点だった?」
(次女 心梨さん)
「100点!」

(妻 梨沙さん)
「知らない人たちが足を止めて聴いてくれたのが、すごく楽しかった」

(古賀 一輝さん)
「家族で歌えるってそうそうない。皆さんから家族でやっているって、なかなか見ないよね。夫婦でやっている人はいるけれど、と言われる。幸せで貴重な経験。できる限りやっていきたい」
歌うことが大好きな4人で活動を始めた家族バンドが目指すのは「夢のある世界」。
すべての子どもたちが持つ可能性を信じて、きょうも歌い続けます。
【NIB news every. 2025年5月14日放送より】
最終更新日:2025年7月2日 16:30
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