2025.10.12 12:00:22 Sunday

花粉症などで、鼻水やくしゃみで何度も作業が中断され、夜もぐっすり眠れないと、翌日の集中力は自然と低下します。
こうしたアレルギー性鼻炎の症状が、まるでADHD(注意欠如・多動症)の症状のように見える可能性が指摘されています。
韓国チュンナム国立大学(Chungnam National University)の研究チームが、韓国の全国民保険データに基づく小児患者サンプル(各年約10%)を用いて解析したところ、アレルギー性鼻炎や難聴がある子どもは、そうでない子どもに比べてADHD治療薬の処方を受けている割合が高いことが明らかになったのです。
特に関連のなさそうなアレルギー性鼻炎がADHD患者に多いというこの報告は、鼻水や鼻詰まりによる集中力の低下がADHDのように見せている可能性も考えられるという。
この研究成果は、2025年9月12日付けで科学雑誌『International Journal of Environmental Research and Public Health』に掲載されています。
元論文
A Stratified Analysis of the Associations of Hearing Loss and Allergic Rhinitis with Attention Deficit Hyperactivity Disorder in Children: A Population-Based Cross-Sectional Study in Korea
https://doi.org/10.3390/ijerph22091422
ライター:相川 葵Aoi Aikawa
工学出身のライター。歴史やSF作品と絡めた科学の話が好き。イメージしやすい科学の解説をしていくことを目指す。
編集者:ナゾロジー 編集部Nazology Editor
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