2025年9月13日(土) 11:00

手話を取り入れた演劇やダンスなどで表現力を競う大会「全国高校生手話パフォーマンス甲子園」が、14日、鳥取県で開かれます。
大会の演劇の部門には、宮崎県内の高校生タッグが優勝を目指して出場します。
手話の魅力を伝えたいと大会に臨む2人を取材しました。
阿萬暖々果さんと西田桜和さん
手話を使った演劇の練習に励むのは、五ヶ瀬中等教育学校5年の阿萬暖々果さんと、宮崎日大高校2年の西田桜和さんです。
西都市の手話サークルに所属する2人は、事前の審査を勝ち抜き、「全国高校生手話パフォーマンス甲子園」への出場を決めました。

(阿萬暖ヶ果さん)
「(なかなか練習できず)けっこう焦りもあるが、やるしかないと思っているので、当日は本当に楽しんでいきたい」

手話って何なのかを勉強していくうちに、もっと知りたいと思って
(当時6歳・阿萬暖々果さん)
「大きくなったら幼稚園の先生になりたいです」

阿萬さんは、兄の和春さんが難聴のため幼いころから手話を身につけました。
6歳のときには手話検定5級に合格。
そして、中学1年生で最難関の1級に合格しました。

(阿萬暖々果さん)
「手話って何なのかを勉強していくうちに、もっと手話について知りたいと思って、手話を今も続けている」

一方、西田さんは、小学生の時に阿萬さんと同級生になったことがきっかけで手話の世界に引き込まれました。

(西田桜和さん)
「友達だった彼女(阿萬さん)が手話をやっていて、一緒に手話うたのステージに立ったりしたのがきっかけ。(阿萬さんの手話は)早いけど、丁寧で大きくて見やすい手話だと思う。あと、顔(の表情)が上手」

耳の不自由な子どもが事故で亡くなった実話を題材にした演劇に挑戦
2人は去年、「全国高校生手話パフォーマンス甲子園」に初出場。津波で母を亡くした娘の思いを手話で表現し、準優勝に輝きました。
今年、2人が挑戦するのは演劇などに特化した部門。
耳の不自由な子どもが事故で亡くなった実話を題材にした演劇に挑戦しています。


大会を前に、この日は、関係者を招いて練習の成果を披露。
手話と演技に加え、照明やスクリーンの文字も駆使し、静かな空間で力強く表現します。
(観客)
「表現力もすばらしくてとても楽しみ。また見たいなと思えるような演技だった」
「自信を持って当日は頑張ってください。応援している」
(西都手話サークルひまわり 加持千佳会長)
「手話も大きく会場のみなさんに伝わるようにぜひ頑張ってほしい。絶対、優勝できそうな気がする」

本当に手話って温かい言語
本番に向け気合十分の2人。大会を通して手話の魅力を伝えたいと意気込んでいます。

(阿萬暖々果さん)
「手の表現だけではなくて、表情とかも全部手話に含まれるので、本当に手話って温かい言語。このパフォーマンス甲子園を通して、手話の魅力に気づいていただけたら」

(西田桜和さん)
「みんなに手話の魅力や温かさを伝えつつ、全力で優勝を狙っていきます」

「全国高校生手話パフォーマンス甲子園」は、14日、鳥取県で開催され、2人が挑戦する「演劇・コント・ポエム等(とう)部門」には、8チームが出場します。

大会のもようは、手話パフォーマンス甲子園のユーチューブチャンネルでライブ配信も行われます。
2人の活躍に期待です。
※MRTテレビ「Check!」9月12日(金)放送分から
リンク先はmrtというサイトの記事になります。