2025年10月19日午後6時40分
11月に日本で初めて開かれる聴覚障害者の国際大会、東京デフリンピックを前に、最新の技術を使って難聴者の補聴器に場内アナウンスの音声などを一斉に届けるシステムの実証実験が、都内のコンサート会場で行われました。
この実証実験は、補聴器メーカーが難聴者にも音楽を楽しんでもらおうと19日に都内で開いたコンサートの会場で、東京工科大学の研究グループが行いました。
実験ではスマートフォンに搭載されている通信機能「ブルートゥース」の新規格などを活用したシステムで、来場者の補聴器などに場内アナウンスや演奏の音を一斉に届けます。

このシステムを利用すれば、自分のスマートフォンの設定をするだけで補聴器や人工内耳などで直接、音を受信できるということで、訪れた人たちは開演前に流れる場内アナウンスに耳を傾けたり、クラシックや歌謡曲などの弦楽四重奏を楽しんだりしていました。
神奈川県から訪れた20歳の女性は「補聴器の機能だけだと字幕なしでは聞き取れなかった声が、目を閉じても理解できました」と話していました。
実証実験を行った東京工科大学の吉岡英樹講師は「このシステムが聞こえにくさを抱えている方の助けになることを願っています」と話していました。
このシステムは、東京デフリンピックにあわせて開かれるイベントなどでも体験できる予定だということです。

リンク先はNHK ONEというサイトの記事になります。

