テレビ山梨
2025年10月7日(火) 21:15
11月に聴覚障害者のオリンピック=デフリンピックが日本で初めて東京で開幕します。
自転車競技では山梨県都留市出身の選手が初のデフリンピックに挑みます。

最高時速約70km、脚力や重心移動などを駆使しながら舗装路を走る自転車ロードレース。

11月に開幕する東京デフリンピックに挑むのは都留市出身の会社員 藤本六三志選手 (30)。
東京デフリンピック 自転車ロード日本代表 藤本六三志選手:
「疾走感が自分にとってすごく興奮する。楽しい気持ちになる」
先天性の感音性難聴がある藤本選手。
陸上やホッケーなど幼少期からスポーツマンでした。
自転車競技と出会ったのは3年前、足の炎症で趣味のランニングの代わりに、より負担の少ない自転車に乗り始めたことがきっかけでした。
藤本六三志選手:
「人力で速く走れる、遠い所まで行けるのが魅力的で、乗り始めたときからロードバイクの魅力にすごくはまって」

去年6月、本格的にロードレースに取り組み始めると、去年9月の初めて参加した大会では、健常者もいる中で3つのうち真ん中のクラス中級の部で3位になるなど結果を残し、日本ろう自転車競技協会の強化選手に選出。

今年7月、本格的に競技を始めてわずか1年4か月ほどでデフリンピックの日本代表に選ばれました。
藤本六三志選手:
「1年前、2年前の自分はこうなると思っていなかったので、正直びっくりな気持ちもありつつ」

藤本選手の武器は、体幹の強さと持久力。特に上りで、その力が発揮されます。
この日は、都留市で高低差約200mの上り練習を反復していました。
藤本六三志選手:
「上りを負荷かけてトレーニングするのが大事。きつかったですけど、気持ちいいですね」
デフリンピックの会場は静岡県の日本サイクルスポーツセンターで、1周5kmのコースを20周します。
高低差はあわせて3000m。

さらに大会では、補聴器を外さなければいけないため、周囲の音はほとんど聞こえません。そのため、視覚から得られる情報をもとにレース状況を読めるかが勝負のカギになります。
藤本六三志選手:
「周りの選手の表情も伺って、『疲れてるな』と思ったら、(集団から)飛び出して走ることもあるし、自転車のギアの変速のタイミングを目で見て情報を得て走る」
日本初開催となる東京デフリンピックの開幕は来月15日で、自転車ロードレースは22日に行われます。

東京デフリンピック 自転車ロード日本代表 藤本六三志選手:
「目標は金メダルを獲得したい。自分と同じような聴覚障害がある人たちに希望や夢を与えられたらいいなと思う」
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