人工内耳と補聴器の処理遅延をバイモーダル聴取者向けにマッチングさせることが騒音下での音声認識に与える影響

人工内耳と補聴器の処理遅延をバイモーダル聴取者向けにマッチングさせることが騒音下での音声認識に与える影響

2024年12月2日
著者:マーガレット・E・ リヒター、メレディス・A ・ルース、マーガレット・T・ ディロン
出版物:アメリカ聴覚学ジャーナル 第33巻第4号 1350 - 1355ページ
https://doi.org/10.1044/2024_AJA-24-00026


概要

目的:
人工内耳(CI)を装着し、反対側の耳に補聴器(HA)を装着して聞くバイモーダルリスナーと呼ばれる人は、騒音下での音声認識において個人差が見られます。この差は、CI デバイスと HA デバイスの処理遅延の違いに一部起因している可能性があります。この研究では、CI デバイスと HA デバイスの処理遅延を一致させることがバイモーダルリスナーのマスク音声認識に与える影響を調査しました。

方法:
言語習得後に難聴となった成人 CI 装用者 12 名が、2 つの聴取条件 (a) 独立したデフォルトの CI および HA 処理遅延 (不一致)、および (b) HA 固有の遅延を CI 処理遅延に適用 (一致)) でマスク音声認識タスクを完了しました。音声認識は、0 dB SNR で 10 人の話者によるマスカーで提示された AzBio 文で評価されました。ターゲットは、0° 方位のフロント スピーカーから提示され、マスカーはターゲットと同じ場所に配置され、CI 耳に向かって 90° で提示されるか、HA 耳に向かって 90° で提示されました。

結果:
ターゲットとマスカーの構成には有意な主効果があり、マスカーがターゲットから空間的に離れている場合にパフォーマンスが向上しました。一致した条件では、一致していない条件と比較して、マスクされた音声の認識が向上しました。

結論:
バイモーダルリスナーは、CI の処理遅延が対側 HA の処理遅延と一致するように個別化されると、マスクされた音声認識が改善される可能性があります。


補足資料:
https://doi.org/10.23641/asha.27616845


リンク先はアメリカのAHSA WIREというサイトの記事になります。(原文:英語)
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