デフリンピックってどんな大会? 五輪と同じ「4年に1度」 手話ベースの応援も

デフリンピックってどんな大会? 五輪と同じ「4年に1度」 手話ベースの応援も

2025/9/16 16:00

デフリンピックってどんな大会?のバナー


11月に日本で開幕する聴覚に障害がある人の国際スポーツ大会「デフリンピック」とは、どのような大会なんでしょうか。中高一貫校に通うはるとさん、ひなたさんの会話から、デフリンピックについて学びましょう。

はると 聴覚に障害がある人の国際スポーツ大会「デフリンピック」の開幕が11月に迫ってきたね 日本で行われるのは初めてなんだって

ひなた 世界の70~80の国と地域から6千人近くの選手団が参加する予定よ 聴覚障害や手話への理解が進むことが期待されているわ。


パラより長い約100年の歴史


はると
 4年前の東京パラリンピックは盛り上がったけど、「デフリンピック」のことは詳しく知らなかったよ。五輪・パラと同じで、今は4年に1度開催され、冬季大会もあるんだね。

ひなた 第1回大会は1924年にフランスで行われ、今年で101年。パラリンピックより歴史が古いのよ。東京都内を中心に陸上やサッカー、柔道など21の競技で熱戦が繰り広げられるわ。

デフリンピックの歩み


聴覚を補う工夫が随所に

はると ルールは五輪競技とほとんど同じで、団体競技ではアイコンタクトや手話で連携をとるんだって。選手は声援が聞こえないから、観客席の応援の様子に目をやることも多いらしいよ。

ひなた 大会を前に、手話を元にした「サインエール」という応援も考案されたわ。スタートの合図にランプが使われる競技もあって、あちこちで聴覚を視覚で補う工夫がされているのね。

デフリンピック選手のためのさまざまな工夫


誰でも無料で試合観戦OK

はると 試合観戦は申し込み不要で、誰でも無料で見られるそうだよ。ボランティアの半数超も手話が使えるそうだし、僕も応援の仕方や手話を学んで、観戦してみようかな。

ひなた 都内に設けられる選手同士の交流拠点には、聴覚障害に関する文化を紹介するコーナーもできるみたい。会場や交流拠点に足を運べば、勉強になることがたくさんありそうね。


独自性維持、課題は知名度

指揮棒を持つ年配男性のイラスト

デフリンピックはパラリンピックとは別に、独自性を保ってきました。統括する国際ろう者スポーツ委員会は「特に身体的な能力において自分たちを障害者とは捉えていない。文化的、言語的少数者だと考えている」と、大会の必要性を示しています。

長い歴史とは裏腹に、大会の知名度は高くありません。ただ、東京都が令和6年末に実施した調査で、都民の認知度は前回(5年)から24・2ポイント増の39・0%に上がり、機運は醸成されつつあります。

大会運営では、国際手話による円滑なコミュニケーションが最重要となります。一方、大会の成否は、一般社会の中でデフアスリートと聴覚障害者への理解をいかに深化できるかにありそうです。

■デフリンピック 英語で「耳がきこえない」を意味する「デフ(Deaf)」と「オリンピック」を合わせた造語。一般的な話し声の大きさとされる55デシベル以上の音が聞こえない選手が出場する。東京大会は11月15~26日、東京都のほか福島県、静岡県の各会場で行われる。


■交流拠点「デフリンピックスクエア」 
大会期間中、東京都渋谷区の「国立オリンピック記念青少年総合センター」に開設される施設。選手同士の交流拠点としての機能のほか、一般来場者向けに聴覚障害や東京の文化に関するプログラム展示などが設けられる予定。


リンク先は産経新聞というサイトの記事になります。


 

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