「加齢性難聴」の正しい医療に「きこえのネットワーク」の利用も/東大大学院・樫尾明憲准教授

「加齢性難聴」の正しい医療に「きこえのネットワーク」の利用も/東大大学院・樫尾明憲准教授

[2026年4月5日8時0分]
あなたにも起こる加齢性難聴<30>

「加齢性難聴」は「早くから対応するのが良い」。ところが、「歳だからしょうがない」と、あきらめている人が日本人には多いし、その段階では病院を受診されません。それは、難聴の程度分類の「高度難聴(70デシベル以上90デシベル未満))」の方で、90デシベルを超えると補聴器をつけても聞こえません。その段階で困って受診されます。

そういう方々が、できるだけ早い段階で「加齢性難聴」の正しい医療につながるよう、私たちは「きこえのネットワーク」を作って活動しています。まずは、聞こえに関する、分かりやすいパンフレットを作って補聴器センター、難聴者が訪れることの多い区役所などの施設、ネットワークに参加しているクリニックなどに置かせてもらっています。

ネットワークに参加しているクリニック(耳鼻咽喉科)は、今は約40施設で、主に東大の医局出身の院長が行われています。参加クリニックは都内を中心に、埼玉県、千葉県にも広がっています。それ以上遠いクリニックは難しい点があります。人工内耳にすると月に1回は受診することになるので、秋田県から東大病院というわけにはいきません。

ネットワークに参加しているクリニックは、東大病院の私たちのホームページを見るとわかります。このクリニックの方々には、私どもが定期的に主催した最新の聞こえの情報をお伝えしています。もちろん、そのクリニックを受診して難聴が進行している患者さんは、私たちが紹介を受け付け、2週間以内に安心して受診できるようにしています。

受診された患者さんには、私たちが詳細な検査をし、人工内耳が必要であれば人工内耳の手術をし、補聴器で問題なければ、補聴器で様子を見ます。このようなネットワークも利用してください。

そして、今、海外では片側の難聴の方も人工内耳にできます。日本でもそのようにする動きが進み始めています。両耳が聞こえるようになると「騒音下での聞こえ」などがよくなります。今年は、片側難聴の方への人工内耳が保険適応になってほしい!ーーと期待しています。(おわり=医学ジャーナリスト 松井宏夫)

 

記事のポイント!

聞こえづらさを年齢のせいと決めつけてしまうと、受診が遅れ、補聴器でも十分な効果が得にくい段階まで進んでしまうことがあります。この記事は、加齢性難聴こそ早い段階で耳鼻咽喉科に相談し、補聴器や人工内耳を含めた適切な医療につながることの大切さを伝えています。聞こえに不安を感じたときに何をすべきかを考えるきっかけになる内容です。

 

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気になる症状がある場合は

聞こえに不安がある場合は、早めに耳鼻咽喉科への相談をおすすめします。 


原文掲載元はこちら

 https://www.nikkansports.com/leisure/health/photonews/photonews_nsInc_202604040000551-0.html

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