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天地人 2026年4月17日

2026年4月17日 

 耳が不自由といっても発症した時期や原因、育った環境によって、聞こえ方や話し方はさまざまだ。意思疎通の方法も手話のほか、口の動きを読み取り声で話す口話、文字による通訳や筆談、人工内耳、補聴器の活用、これら複数の組み合わせ-と、人によって異なる。

 聞こえない、聞こえにくい世界の多様性を、聴覚障害のある3人の若者の交流を通して丁寧に描いた香港発の青春映画を見た。アダム・ウォン監督「私たちの話し方」。県内では24日まで青森市のシネマディクトで上映中だ。

 三者三様の生き方が描かれる。手話話者であることに誇りを持って生きるろうの青年。子どものころに人工内耳の手術を受け、手話も口話も使い分ける青年。もう1人の人工内耳の女性は、手話を使わず「聞こえる人」として生活するが、現実とのギャップに葛藤を抱える。

 近年普及が進む人工内耳を描くこと自体が珍しい。人工内耳を通した聞こえ方、外したときの音のゆがみや欠落など、登場人物の感覚を疑似体験できる表現も新しかった。

 聞こえない人が楽しめるよう「バリアフリー日本語字幕」での上映だった。せりふだけでなく効果音や音楽も文字で説明がつく。邦画を含め最近増えてはきたが、上映する劇場や回数は限られる。字幕は、聞こえに不安を抱え始めたシニア世代の助けにもなろう。「標準装備」になってもいい。

 

記事のポイント! 

聞こえない・聞こえにくいと一口に言っても、そのあり方やコミュニケーション手段は一人ひとり異なります。映画「私たちの話し方」は、ろう者、人工内耳を使う人、「聞こえる人」として生きようとする人、それぞれの違いや葛藤を丁寧に描いている点が印象的です。人工内耳を通した聞こえ方の表現や、バリアフリー日本語字幕の意義にも触れられており、聞こえの多様性を考えるきっかけになる内容です。

 

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原文掲載元はこちら 

 https://www.toonippo.co.jp/articles/-/2253859

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