2025.04.23 07:00
文=リアルサウンド映画部

バカリズムが脚本を手がけ、山田裕貴が主演を務める映画『ベートーヴェン捏造』が9月12日に公開されることが決定した。
本作は、かげはら史帆による『ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく』(河出文庫刊)を映画化するもの。芸人、タレントとしても活躍するほか、『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)で第32回橋田賞、東京ドラマアウォード2023など数々の賞を受賞、最近では『ホットスポット』(日本テレビ系)を手がけたバカリズムが脚本を担当する。監督を務めるのは、星野源、藤井風、PerfumeなどのMVを手がけた関和亮。バカリズムとは映画『地獄の花園』、『ケンシロウによろしく』(DMM TV)に続くタッグとなる。
偉大なる天才音楽家、ベートーヴェン。誰もが知るそのイメージは、秘書による“でっちあげ”だった……。世の中に伝わる崇高なイメージを捏造したのは、彼の忠実なる秘書・シンドラー。憧れのベートーヴェンを絶対に守るという使命感から、彼の死後、下品で小汚いおじさんであるベートーヴェンを“聖なる天才音楽家”に仕立て上げる。シンドラーはどうやって真実を嘘で塗り替えたのか。果たしてその嘘はバレずに済むのか。
主演の山田が演じるのは、ベートーヴェンへの愛が重すぎる忠実なる秘書・シンドラー。愛ゆえに暴走していくシンドラーの姿を情熱的に、時に切なく演じる。そして、シンド
ラーから熱烈に敬愛されるベートーヴェン役を古田新太が演じる。
映画『ベートーヴェン捏造』特報
あわせて特報映像とメインビジュアルも公開。特報映像では、ヴァイオリンを弾くシンドラー(山田裕貴)や指揮するベートーヴェン(古田新太)の姿に加えて、仲睦まじく談笑するしたり肩を寄せ合う2人の姿が映し出されている。メインビジュアルでは、ベートーヴェンの有名な肖像画を模して、実際に油彩で描かれた古田演じるベートーヴェンの肖像画を強く抱きかかえる、山田演じるシンドラーの姿が切り取られている。「暴走する愛が、歴史を変える」というコピーとも合わさり、ベートーヴェンを偏愛するシンドラーの姿を印象的に表現したビジュアルとなっている。
なお本作は、大型LEDディスプレイに背景3DCGを表示し、その前で被写体を撮影するという最先端のバーチャルプロダクション撮影を実施。リアルなロケーションのようにバーチャル背景を撮影することで、日本に居ながらにして19世紀のウィーンを再現。さらに、劇中ではベートーヴェンの珠玉の名曲を惜しみなく使用。リアリティのある映像と映画館の音響で聴くベートーヴェンの楽曲が、新しい映画体験を生み出す。
主演の山田、共演の古田、原作のかげはら、脚本のバカリズム、監督の関からはコメントも届いている。
コメント
山田裕貴(アントン・フェリックス・シンドラー役)
ベートーヴェンの秘書
シンドラーを皆様は知っていますか?
歴史だけでなく、ベートーヴェンとシンドラーに何が起こったか本当の意味の理解としてはわかりません
とやかく言うのは僕は間違っていると思いますが
もし、きっとこのお話が本当であったとしたら自分が演じたシンドラーという男の
ベートーヴェンを想う気持ちと
その歪んだ感情を敬愛だと正義だと
勘違いし本質を見失った
現代にもあるようなお話
バカリズムさんの脚本、そして、監督、スタッフ、キャストみんなで楽しく笑い合いながら作りました
古田新太さんの演じるベートーヴェンを日に日に愛おしく想いながら
毎日撮影していました
古田新太(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン役)
バカリちゃん(バカリズム)の作品は何本かやっていますが、脚本を読んで、セリフのセンテンスが短く、会話劇になってて面白いなと思いました。(山田)裕貴と以前共演した時に芝居がうまいと褒めたらとても喜んでくれて、「なんて可愛い奴なんだろう」と。撮影中に一緒に飲みにも行けてよかったです。ベートーヴェンは、短気で癇癪持ちで情緒不安定な部分もあった人だったんだろうけど、だからこそ素晴らしい曲が書けたのだと思いますし、いい意味でも悪い意味でも天才だったのだと思うので演じていて楽しかったです。バカリちゃんの脚本も面白いし、監督の撮り方も面白いし、主演の裕貴もとても面白いお芝居をしています。ぜひ劇場に来てください。
かげはら史帆(原作)
「演劇やミュージカルでは、日本のキャスト陣が西洋を舞台にした作品を演じるのは当たり前。実写映画でそれをやったっていいと思う」──
映画の企画案をいただいた6年前、担当者さんからそんな熱い想いを伺ったのを思い出します。たしかに、と膝を打ちました。考えてみたら、私の頭のなかでも、シンドラーやベートーヴェンは日本語でしゃべっているような気がするのです。しかも、古めかしくない、生き生きとした現代の言葉を。
ベートーヴェンは、人生半ばで聴覚を失いました。彼が直面した言葉の困難は、やがて誰も想像しなかった大事件に発展します。日本語の魔術師・バカリズムさんと、音楽映像の奇才・関和亮監督、そして第一級のキャストとスタッフのみなさまが、その一部始終を世に放ちます。すごい挑戦をやってのけた。それだけは確実な作品です。完成作をスクリーンで観る日を心待ちにしています。
バカリズム(脚本)
かげはら先生の原作がとてもおもしろくて、この壮大な物語をどうやって1本の映画に収めるか試行錯誤しながら書きました。
あとは関監督の演出と役者さんたちの表現で素晴らしい作品になっていると思います。
関和亮(監督)
バカリズムがベートーヴェンを描く!
驚きと共に、その映像化はどうなるんだと僕自身ワクワクしました。
実在する人物を描く難しさと面白さ、山田裕貴さん古田新太さんはじめ
多くのキャストと、我々スタッフが頭を悩ませ200年前のウィーンそして
ベートーヴェンを取り巻く人々を映像化しました。
秘書シンドラーの偏愛、 SNSなんて存在しない時代の情報戦、様々な実在するキャラクター、そして全曲ベートーヴェンによる楽曲。
ぜひスクリーンでお楽しみ頂けたらと思います。

『ベートーヴェン捏造 』原作書影
■公開情報
『ベートーヴェン捏造』
9月12日(金)全国公開
出演:山田裕貴、古田新太
脚本:バカリズム
監督:関和亮
原作:かげはら史帆『ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく』(河出文庫刊)
企画・配給:松竹
制作プロダクション:松竹
制作協力:ソケット
製作:Amazon MGMスタジオ、松竹
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