東京デフリンピック開幕まで100日 都内でメダルの実物が初公開

東京デフリンピック開幕まで100日 都内でメダルの実物が初公開

2025年8月7日 18時28分 

東京デフリンピックメダルの実物

ことし11月に日本で初めて開催される聴覚障害者の国際大会、東京デフリンピックの開幕まで100日となり、都内で開かれたイベントでメダルの実物が初公開されました。

都内で開かれたイベント

デフリンピックは4年に1度開かれる聴覚障害者の国際スポーツ大会で、ことし11月に100周年の記念大会として日本で初めて東京を中心に開かれます。

開幕まで7日で100日となり、都内で開かれた催しではステージでメダルの実物が初公開されました。

金・銀・銅のメダルには、選手が活躍して大きく羽ばたくことを願い折り鶴などがデザインされていて、大会ではおよそ3000人の選手が600個以上のメダルを争う見通しです。

また、目で見える新しい形の応援、「サインエール」のユニフォームが発表され、手の動きが選手に伝わりやすいよう袖の部分にターコイズブルーがあしらわれたデザインがお披露目されました。

会場には最新のコミュニケーション技術を体験できるコーナーも設けられ、訪れた人たちは手話を文字に変換して画面を通して会話ができる技術などを体験していました。

陸上の代表の山田真樹選手は、「東京オリンピック・パラリンピックでできなかった有観客での大会なので、観戦の楽しさを知ってもらえたらうれしいです。これまで準備してきたことに自信をもって、金メダルをとれるよう残り100日調整します」と意気込みを話しました。

東京デフリンピックは11月15日に開幕し、12日間にわたって21競技が行われる予定で、無料で観戦することができます。


「サインエール」とは

スポーツの応援は声や歌など音がメインで、聴覚障害のある選手には伝わりづらいという声や、聞こえる人と聞こえない人が一緒に応援する場合、リズムを合わせることが難しいという声がありました。

このため、東京デフリンピックでは選手に応援を届けられるよう、目で見える新しい形の応援、「サインエール」をろう者やデフ選手がおよそ5か月かけて作り上げてきました。

「サインエール」のうち、「日本、メダルをつかみとれ」という応援は、「日本」を表す手話を含め、複数の手の動きを組み合わせて表現され、振動が選手に届くよう、会場によっては太鼓も使われます。

7日は「サインエール」を開発した人たちから直接、応援の方法を学べるエリアが設けられていて、訪れた人たちが応援の方法を学んでいました。

さいたま市から訪れた女性は、「一生に一度の日本での開催だと思うので、サインエールで選手に応援を届けたいです」と話していました。


さまざまな“見える化”技術の準備進む 

デフリンピックではさまざまな“見える化”の技術が用いられる

デフリンピックではさまざまな“見える化”の技術が用いられるほか、会場で体験できるよう準備が進められています。

陸上で使われる「スタートランプ」

陸上で使われる「スタートランプ」は、ピストルの音が聞こえない選手がスタートで出遅れないよう開発され、「位置について、用意、スタート」をそれぞれ「赤、黄、緑」の光で示します。

都内のろう学校の教員が開発し、国内外で使われていて、多くの聴覚障害の選手が活躍の場を広げるきっかけになりました。

また、手話を使う人と声で会話する人がスムーズにコミュニケーションをとれるよう、競技以外でもさまざまな技術が開発されています。

AIを活用して手話を文字に変換できる技術も開発中で、会場に来た人たちは「デフリンピック」などの手話が文字に変換できるか挑戦していました。

これらの技術は、大会期間中も競技会場などで体験できるよう、準備が進められているということです。


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リンク先はNHKというサイトの記事になります。


 

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