南アルプス市の白根高校2年、前橋真紀さん(17)

【特集】「2つの世界の懸け橋に」姉の背中を追い…手話スピーチコンテスト日本一の高校生 山梨

山梨放送
2026年9月18日 11:51

南アルプス市の白根高校2年、前橋真紀さん(17)

 8月に開かれた「全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」で、山梨県の高校生が初めて全国1位に輝きました。壇上で力強く訴えた内容は、周囲で支えてくれた人々に対する心からの感謝の思いでした。

 

■重度の難聴を乗り越えて

南アルプス市の白根高校2年、前橋真紀さん(17)

 全国1位になったのは、南アルプス市の白根高校2年、前橋真紀さん(17)です。

 同級生と一緒に授業を受ける前橋さん。実は生まれつき重度の難聴で、人工内耳と補聴器を装着しなければ、音を聞き取ることができません。 

白根高校2年 前橋真紀さん

白根高校2年 前橋真紀さん
「人工内耳を付けていて人の話などのコミュニケーションが十分にとれる状態ですが、両方外してしまうと、雷が近くに落ちようと飛行機が近くを通ろうと、本当になにも聞こえなくなってしまう」

1歳6か月で人工内耳の手術を受け

 前橋さんは1歳6か月で人工内耳の手術を受け、小学校に入学するまでろう学校に通いました。

前橋さんが選んだのは憧れの姉・真子さんと同じ地域の小学校

 当初はそのままろう学校へ進学する予定でしたが、前橋さんが選んだのは憧れの姉・真子さんと同じ地域の小学校でした。

女の子の好きなハートなどいろいろ可愛い装飾のある同じランドセル

白根高校2年 前橋真紀さん
「姉も赤いランドセルでしたし、女の子の好きなハートなどいろいろ可愛い装飾のある同じランドセルでしたので、同じのを背負って通学したいと思っていました」

真紀さんの姉・真子さん
「真紀が私を目標にして同じような普通学校に入学したという話を聞くとすごくうれしい」

真紀さんの姉・真子さん

 しかし、地域の小学校への入学後、前橋さんは大きな壁にぶつかります。

白根高校2年 前橋真紀さん
「人の多さに圧倒されて、驚きの連続。毎日が自分も疲れちゃうみたいな。もう毎日が目まぐるしい速さで過ぎていくような毎日でした」

 

■家族が支えた手話のきずな

小学校、中学校、高校へと進む中で、少しずつ言葉を身につけていきました。

 それでも前橋さんは、人と関わることをあきらめませんでした。周囲との会話を懸命に積み重ね、小学校、中学校、高校へと進む中で、少しずつ言葉を身につけていきました。

前橋さんには内緒で、手話教室に通っていた家族

 一方、真紀さんの知らないところで、家族も努力を続けていました。前橋さんには内緒で、手話教室に通っていたのです。

白根高校2年 前橋真紀さん
「(知った時は)驚きが一番大きかったですね。後からうれしさがこみ上げてきて、本当にうれしく感じました」

前橋さんには内緒で、手話教室に通っていた

真紀さんの姉・真子さん
「初めて『ねえね』、お姉ちゃんという手話をしてくれた時は、本当に初めて呼んでくれてすごくうれしかった。泣きながら家族でよろこび合ったのを覚えています」

真紀さんを中心に家族のきずなが生まれ、いつしか支える側だった家族もまた、前橋さんの前向きな姿に支えられていた

 真紀さんを中心に家族のきずなが生まれ、いつしか支える側だった家族もまた、前橋さんの前向きな姿に支えられていたといいます。

幼少期の真紀さんの姉・真子さん

真紀さんの姉・真子さん
「真紀がいつも明るく笑顔なのは、今までいろんな壁を乗り越えてきたからだと知っているし、誰にもとても優しいのは自分がされて嫌だったことや辛かったことを痛いほど理解しているからだと分かるので。私にとって真紀は元気の源ですが、真紀にとっても私がそういう存在であれたらと思っています」

 

■姉の背中を追い全国の舞台へ

前橋さんの姉・真子さんはおととし、前橋さんとの関係を題材に高校生の手話によるスピーチコンテストに出場し、全国2位の成績を収めました

 前橋さんの姉・真子さんはおととし、前橋さんとの関係を題材に高校生の手話によるスピーチコンテストに出場し、全国2位の成績を収めました。高校2年になった前橋さんも姉の背中を追いかけ、同じコンテストへの挑戦を決意しました。

大会本番まで姉と2人で猛練習を積み重ね、練習に使った原稿用紙にはびっしりと書き込みが埋め尽くされていました

 大会本番まで姉と2人で猛練習を積み重ね、練習に使った原稿用紙にはびっしりと書き込みが埋め尽くされていました。

東京・有楽町で開催された「第43回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」の会場に全国各地から代表の生徒が集まる中、前橋さんは大舞台に臨みました

 そして、本番当日の8月16日。

 東京・有楽町で開催された「第43回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」の会場に全国各地から代表の生徒が集まる中、前橋さんは大舞台に臨みました。

自らの意志で選んだ進学の道、その先で直面した困難、そして支えてくれた人々への感謝の思い。これまでの経験すべてを手話と言葉に乗せて届けました

 自らの意志で選んだ進学の道、その先で直面した困難、そして支えてくれた人々への感謝の思い。これまでの経験すべてを手話と言葉に乗せて届けました。

見事1位、日本一に輝きました

 その結果は…見事1位、日本一に輝きました。

 

記事のポイント! 

生まれつき重度の難聴があり、人工内耳と補聴器を使って地域の学校で学んできた前橋真紀さん。家族が手話を学んで支えてくれた経験や、姉への感謝、学校生活で乗り越えてきた壁を手話と言葉で伝え、全国大会で日本一に輝いた歩みが紹介されています。

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原文掲載元はこちら

 https://news.ntv.co.jp/category/life/ysd5d51223af894c54be3c5f956845fa13

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