難聴が進むと転倒や認知症のリスクも
耳は聞くだけでなく平衡感覚を司る器官でもあり、お互いに影響を受けやすいため、難聴が進行するとめまいを併発することも。
「めまいによって転倒するリスクも高まります。とりわけ高齢者の場合、転倒で大腿骨を骨折し、寝たきりになる恐れもありますから注意が必要です。また、聞こえにくさから人とのコミュニケーションや外出を避けるようになり、認知症が進行することもわかっています」
会話が聞き取りづらいなど、生活に支障をきたすようなら、補聴器の使用を検討しましょう。
補聴器は耳が慣れるまで時間がかかる
「補聴器は聞き取りにくい周波数の音を増幅させて脳に届け、脳の聴覚野の機能を助ける医療機器です。かけたらすぐに見えるめがねとは違い、使い始めてから耳が慣れるまで少し時間がかかります。その人の聴力や生活環境に合わせて、周波数を合わせたり、大きすぎる音を抑えたりといった調整を繰り返すことで、よく聞こえるようになります」
なお、補聴器とよく似たものに集音器があります。
こちらは音を大きくするだけのもので、医療機器ではありません。
いずれも通販やめがね店などで手軽に入手できますが、自己判断で使うと、かえって耳を傷めることも。耳鼻咽喉科などで相談のうえ、購入することが大切です。
次回からは、聴力低下を予防・改善する生活術を紹介します。
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