2025年8月10日(日) 11:00
国内

今月11日、宮崎市で聴覚障害者の女性の生きづらさを描いた映画の上映会が開かれます。
この上映会を企画した高鍋町に暮らす聴覚障害者の女性を取材しました。
上映会の実現に向け、団体を立ち上げ
旧優生保護法による強制不妊手術や手話が禁止された時代をめぐり、聴覚障害者の女性たちの生きづらさを描いた映画「わたしたちに祝福を」。
全編無音の作品となっていて、自身も聴覚障害者の横尾友美さんが監督、脚本、それに役者も務めました。
全国各地で上映会が実施される中、今月、宮崎市でも映画が公開されることに。
上映会を企画したのが高鍋町に暮らす児玉真弥さんです。


(児玉真弥さん)
「私は聞こえなくなったのは6歳の時。口の形を読み取ってコミュニケーションしている」

聴覚障害者の当事者でもある児玉さんは県外でこの映画を鑑賞。
宮崎の人にも映画を届けたいと上映会の実現に向け「クロト」という団体を立ち上げました。

(児玉真弥さん)
「アートのような映画。だから本当に言葉にできないような内容で、とにかく直接見てほしいというのが正直な気持ち」

聞こえる聞こえない関係なく、本当にいろんな人に見てほしい

先月、児玉さんはクロトのメンバーとともに初めて、会場で打ち合わせを行いました。
「ちょっと端で手話で挨拶と注意事項をする」

ギリシャ語で「紡ぐ」という意味を持つ、「クロト」。
聴覚障害のある人も、そうでない人もさまざまな人がメンバーとして活動しています。

(児玉真弥さん)
「聞こえない、聞こえる、障害がある、ない、関係なく、みんな違っていい、違って当たり前。『この場合はどうしたらいい?』とか話ができる思いやりのある環境になっていくといい」

当日は、横尾監督のトークショーが予定されていて、児玉さんも主催者としてあいさつをすることになっています。
(舞台上で手話でのあいさつを練習)
「本日は皆様お集まりいただき、本当にありがとうござます」

児玉さんは作品からのメッセージを多くの人に受け取ってほしいとしています。
(児玉真弥さん)
「聞こえる聞こえない関係なく、本当にいろんな人に見てほしい。『こういうことがあった』というメッセージを映画で残すってすごくいいことだと思う。次々、若い世代に渡っていくというのですごく大切なメッセージだと思うので、とにかくいろんな人に見てほしい」

上映会は、今月11日、メディキット県民文化センターで行われます。
チケットは映画公式サイトやインスタグラム・FAX・メールから申し込み可能だということです。
※MRTテレビ「Check!」8月8日(金)放送分から
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