胸震えるデフリンピック、活躍誓う選手「金メダルを」「競技知って」

胸震えるデフリンピック、活躍誓う選手「金メダルを」「競技知って」

富田祥広2025年11月4日 10時15分

前島博之選手=鳥取県聴覚障害者協会提供

前島博之選手=鳥取県聴覚障害者協会提供
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 聴覚に障害のあるスポーツ選手の国際大会「デフリンピック」東京大会が11月15日に開幕する。鳥取県勢は4選手が4競技に出場。日本で初開催となる大会に向け、「メダルを目指す」「競技を知ってほしい」と目標を掲げて練習に励んでいる。

 ゴルフの前島博之選手(37)は鳥取市出身で、県立鳥取聾(ろう)学校の教諭。デフリンピックには過去に陸上で3回出場した経験がある。東京大会に向けて本格的にゴルフ競技を始め、代表の切符をつかみ取った。個人戦と混合団体戦に出場予定で、「金メダルを目指して練習の成果を発揮したい」と力を込める。

 ボウリングの中村洋三選手(43)は鳥取市出身で、現在は大阪府在住。25歳の時にデフリンピックの存在を知り、こつこつと練習を積み重ねて夢をつかんだ。シングルスとダブルス、チーム戦に出場する。「目標は金メダル。大会を楽しみながら、仲間と力を合わせてメダルを取ってきたい」

 ハンドボールの小林優太選手(24)は鳥取県米子市出身。米子北高時代に競技を始め、筑波技術大でサークルを立ち上げた。現在は東京都在住。大会初出場となる日本チームの主将を務める。「まずは1勝が目標。日本でもデフハンドボールの魅力が多くの人に広まるよう、全力で頑張りたい」

 陸上の佐々木昴(すばる)選手(21)は鳥取県伯耆町出身で、広島経済大の3年生。初の世界大会となるデフリンピック代表に選ばれ、「胸が震えています」。5千メートルと1万メートルに出場予定で、「支えてもらった多くの人たちに感謝し、最後まで諦めず、粘り強く走り抜きたい」

 県障がい者スポーツ協会が主催した4選手の激励会が10月18日、鳥取市内であり、前島選手と中村選手は会場で、小林選手はオンラインで参加。佐々木選手は別の大会に出場中で、父義明さん(60)が代理出席した。

 平井伸治知事は「皆さんのメダル獲得を県民みんなで応援したい」、県聴覚障害者協会の下垣彰則理事長は「練習の成果を発揮し、メダルを持ち帰っていただきたい」と激励した。

 デフリンピックは「デフ+オリンピック」が由来で、デフ(Deaf)は英語で「耳が聞こえない」という意味。五輪・パラリンピックと同じように夏季大会と冬季大会があり、それぞれ4年に1度開かれる。第25回夏季大会の東京大会は11月15~26日、東京、静岡、福島の3都県で21競技を実施。70~80の国と地域から約3千人の選手が参加する。


リンク先は朝日新聞というサイトの記事になります。


 

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