補聴器を使わない難聴者は9割弱 "聞こえづらさ"を放置しがちな社会に「cocoe Ear」が放つ一手

補聴器を使わない難聴者は9割弱 "聞こえづらさ"を放置しがちな社会に「cocoe Ear」が放つ一手

村上 タクタ : 編集者・ライター
2026/04/09 9:00

周囲の音を強調して伝えてくれるワイヤレスイヤフォン的なcocoe Ear(写真:筆者撮影)

周囲の音を強調して伝えてくれるワイヤレスイヤフォン的なcocoe Ear(写真:筆者撮影)


呼びかけたのに返事をしない。「はいはい」と返事をしたのに内容は伝わっていなかった。テレビの音が大きくてうるさい。高齢の方と一緒に暮らすと誰もが体験することではないだろうか? 高齢になると耳が遠くなるのは普通のこと。しかし、今やテクノロジーのおかげで課題は解決しつつある。NTTソノリティの「cocoe Ear」をご紹介しよう。


ますます増えていく「聞こえづらい」人


厚生労働省の広報資料によると、日本の難聴の患者数は、なんと約1430万人。国民の10%以上が聞こえづらさを抱えたまま生活しているのである。これは、自覚がある人だけで、潜在的な難聴を抱える人を加えると約2000万人に及ぶという統計もある。

世代別で言うと、難聴は30代から始まり、50代で症状が顕在化。65歳以上で急増し70~74歳で男性の約50%、女性の約40%。そして、75歳以上だと約70%が難聴だと言われている(国立長寿医療研究センターの資料より)。高齢化が進んでおり、2030年には日本の人口の65歳以上が約30%、75歳以上が約20%になるというから、かなりの割合の人が耳の聞こえづらさを抱えて生きていくことになる。

聞こえづらさを抱える人は増えている。また本人が実感しづらいのも難聴の特徴だ(写真:aijiro/PIXTA)

聞こえづらさを抱える人は増えている。また本人が実感しづらいのも難聴の特徴だ(写真:aijiro/PIXTA)


AirPods Proにヒアリング補助機能が加わった時に実感したのだが、30~50歳ぐらいの中年層でも意外と難聴を抱えている人はいる。「実は片耳が聞こえないんだ」という話をいくつも聞いた。ただ、視覚の機能低下などと違って、他人が気付きにくいかもしれない。たとえば、物理的な衝撃、精神的なストレス、大きな音によるもの(職業的な騒音や、大音量イヤフォンの常用、ライブ・クラブなど)などが聴覚にダメージを与えることがある。

また、難聴は当人も自覚しにくい機能低下でもある。

周囲の人は、「あれ? 聞こえてない?」と思っても、当人はなにしろ聞こえていないのだから気付きようがない。先ほど医学的なデータとしては75歳以上だと約70%だと書いたが「難聴だ」と自覚している人は約40%と言われる。「老いを認めたくない」ということも含め、このあたりが難聴に対する対応が難しいポイントでもある。

見落としてはならないのは、難聴は認知症リスクを高めるということだろう。

厚生労働省も難聴は認知症の危険因子のひとつとして挙げているし、ジョンズ・ホプキンス大学の研究によると、軽度難聴で約2倍、中等度で約3倍、重度で約5倍、認知症リスクが上がる。つまり聞こえが悪いほど認知症リスクは飛躍的に高まるのだ。補聴器などで聞こえるようになると、リスクが抑制されるのかどうかはまだ検証中のようだが、補聴器を使うことで認知症の進行を遅らせることができるという説が有力なようだ。

つまり、高齢化にともない聞こえづらい人は急速に増えつつあり、聞こえないまま放置しておくと、認知症リスクが高まるということだ。今後多くの人が難聴になり、その影響で認知症の人が増えるとすれば、必然的に社会保障にかかるコストは増すことになる。これはもう国家的な喫緊の課題かもしれない。

 

記事のポイント!

「聞こえづらいけれど補聴器はまだ抵抗がある」――そんな人にも届く、新しい選択肢を知れる記事です。聞こえの悩みは本人が自覚しにくく、放置しやすい一方で、生活の質や認知機能への影響も見逃せません。まずは自分の聞こえの状態を知り、必要に応じて対処法や補聴器の基本を確認したい方におすすめです。

 

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気になる症状がある場合は 

聞こえに不安がある場合は、早めに耳鼻咽喉科への相談をおすすめします。 


原文掲載元はこちら 

 https://toyokeizai.net/articles/-/940421

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