認知症予防に「コグニサイズ」体を動かしながら、計算やしりとりをすることで脳を活性化!早めの補聴器や、白内障や緑内障治療もリスク軽減に

認知症予防に「コグニサイズ」体を動かしながら、計算やしりとりをすることで脳を活性化!早めの補聴器や、白内障や緑内障治療もリスク軽減に

2025年06月23日
新・心とからだの養生学   脳の老化を食い止めて《認知症を遠ざけよう》(2)
伊藤たえ 菅原クリニック東京脳ドック院長

新・心とからだの養生学のバナー

イラスト:小林マキ


厚生労働省によると、現在、国内の認知症患者は約700万人と見込まれています。つまり、65歳以上の5人に1人の割合というのですから、他人事ではありません。いつまでも脳の健康を保つにはどうしたらよいでしょうか(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

1よりつづく


日々の生活を見直して認知機能をキープしよう


1)コグニサイズで脳を活性化


1日20~30分の有酸素運動を週3回、定期的に行うと、認知症の発症リスクが抑えられるというデータがあります。

「有酸素運動をするなら、国立長寿医療研究センターが開発したコグニサイズがおすすめです。体を動かしながら、計算やしりとりといった認知課題を行うもので、同時に2つ以上の作業を行うことでより脳を活性化できます。例えば、たし算などもあまり簡単にできるものではなく、油断したら間違えてしまうくらいの難易度にチャレンジするのが効果的です」(伊藤先生。以下同)

スクワットやかかと落としなど下半身の筋肉トレーニングを組み合わせ、筋力の維持にも努めて。

コグニサイズのイラスト

イラスト:小林マキ


2)早めに補聴器を検討

耳の聞こえが衰えると、脳への刺激が減ることで認知症の発症リスクが高まることがわかっています。

「聞こえに不安を感じたら、耳鼻咽喉科医に相談のうえ、早めに補聴器を使い始めましょう。補聴器は自分の耳にフィットさせるための調整が必要ですが、認知症が進むと補聴器をつけるのをいやがって調整できず、結局使えないということになりかねません」

鳥の声を聞く女性のイラスト

イラスト:小林マキ


3)目の健康にも気を配る

視力の衰えも放置してはいけません。

「脳に入る情報の約80%は視覚から。視力の良い人のほうが認知機能を保ちやすいことがわかっています。視力に合った眼鏡を使い、白内障や緑内障は早めに治療しましょう」

大きなメガネを持ち上げる女性のイラスト

イラスト:小林マキ


4)昼寝するなら30分程度に

認知症の発症リスクの調査で、睡眠時間は5~7時間という人が最も認知症になりにくいという報告があります。

「歳を重ねるほど睡眠時間は減っていきます。夜間の睡眠時間が短めでも、日中に眠くならないなら問題ありません。昼寝をするなら30分程度にとどめて。昼寝をせずに済むよう、生活リズムを整えることも大切です」

ソファーで昼寝をする女性のイラスト

イラスト:小林マキ


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イラスト: 小林マキ
取材・文・構成:岩田正恵(インパクト)
デザイン:米山和子(プッシュ)
出典=『婦人公論』2025年6月号


伊藤たえ
菅原クリニック東京脳ドック院長
浜松医科大学医学部卒業。脳神経外科医として、脳ドック、頭痛、認知症、頭部外傷、脳卒中などの診療を行う。認知症前段階の軽度認知障害の発見・治療や、あらゆる病気に影響する「アンチエイジング」にも注力。認知症ポータルサイト「テヲトル」記事監修


リンク先は婦人公論.jpというサイトの記事になります。


 

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