難聴の高校生が写す「命のきらめき」 東京で初の写真展開催

難聴の高校生が写す「命のきらめき」 東京で初の写真展開催

毎日新聞
2025/10/18 07:45(最終更新 10/18 10:15)

スマートフォンで木の葉を撮影する沢田陸歩さん=東京都小平市の玉川上水で2025年10月7日、斉藤三奈子撮影

スマートフォンで木の葉を撮影する沢田陸歩さん=東京都小平市の玉川上水で2025年10月7日、斉藤三奈子撮影


 難聴を抱える高校生の写真展「命のきらめき すべてはもともと一つにつながっている ONENESS」が23日、東京都小平市上水新町2のZoeee Gallery(ゾーイー ギャラリー)で始まる。初めて個展を開く同市の高校1年、沢田陸歩さん(16)は「緑豊かな自然を守り続けるメッセージを伝えたい」と話している。

 神社や自然が好きで谷保天満宮(国立市)や高尾山(八王子市)の樹木や木の葉をスマートフォンで撮影した。木立のすき間から差し込む太陽の光や緑輝く木の葉を組み写真にしたり、スマホの大きさやA4サイズに印刷したりして展示する。

 沢田さんは生後間もなく「感音性難聴」が判明した。左耳はヘッドホンをつけているような感じで、生活に必要な音は補聴器がないと聞こえない。3、4人で話していると聞き取れない言葉があるが、会話を中断して確かめにくいという。

 小学5年の時、コロナ禍で休校した学校が再開されたが、数日で登校できなくなった。市の教育支援教室に通い、自然を大事にしたいと思うようになった。犬の散歩で近所の雑木林を歩き、それまで気づかなかった木のぬくもりを感じて親のスマホで夢中になって写した。

玉川上水沿いのイチョウの木=立川市で(沢田陸歩さん提供)

玉川上水沿いのイチョウの木=立川市で(沢田陸歩さん提供)


 中学1年で「玉川上水の自然保護を考える会」(立川市・萩本悦久会長)の清掃活動に参加した。ごみ拾いはゲームより楽しく気持ちよかったという。今は会員として月1、2回活動している。写真の幅は広がり、スマホのフォトアルバムは700枚を超えた。小遣いやお年玉をためて写真展を企画し、来場者に写真の説明を通して会話することの苦手意識を減らすのも目的の一つだ。

 写真展は26日までの午前11時半~午後5時(最終日は午後3時)。入場無料。【斉藤三奈子】


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