2026/4/13 08:00
矢田 幸己

鶴村さんの下でともに過ごすグレースと飼いネコの梅次郎=4月4日、広島県呉市(矢田幸己撮影)
玄関のチャイムや火災報知機のベルなど耳の不自由な人が気付けない音に反応し、必要に応じて音源まで誘導したり、身に迫る危険を知らせたりする聴導犬。今春、広島県で「第1号」がデビューした。雑種のグレース(雌、2歳)だ。
「ピピピピ…」。キッチンタイマーが鳴ると、パートナーの鶴村美恵子さん(64)=広島県呉市=に駆け寄って飛び付く。鶴村さんが音源を尋ねるよりも先にタイマーの方へ。《これが鳴っているよ》と知らせた。
「はい、お利口~」。ごほうびとして鹿肉のジャーキーをもらう。2度目の実演では、タイマーが鳴らないうちから鶴村さんに飛び付いた。再びタイマーが設定されたのを確認した上で、1度目に鳴ったタイミングを記憶しているのだという。
〝お仕事モード〟のグレースの集中力だ。
鶴村さんは25歳で原因不明の突発性難聴を患った。右耳の聴力が落ち、6年前に完全に聞こえなくなった。左耳は現在、補聴器を着けて大きな音声が何とか拾える程度。多人数での会話には付いていけず、「あいまいに笑ってやり過ごすだけです」。
記事のポイント!
耳が聞こえにくいことで生じる日常の不安や孤立感を、聴導犬がどのように支えているのかが具体的に描かれています。チャイムやタイマー、火災報知機など生活に直結する音を知らせる役割だけでなく、当事者の安心感や前向きな気持ちの変化まで伝わってくる内容です。鶴村さんとグレースの出会いの経緯も印象的で、聴導犬の存在意義を身近に感じられる記事です。
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原文掲載元はこちら
https://www.sankei.com/article/20260413-JGICCSDHTZPA7BS3HTXU2DGX2A/
