音楽で脳を刺激する/医療ジャーナリスト・安達純子

音楽で脳を刺激する/医療ジャーナリスト・安達純子

[2025年1月11日8時0分]

認知症の早期発見と予防のバナー


~新薬登場で重要度が増す~認知症の早期発見と予防26

認知症のひとつアルツハイマー病は、脳の中にアミロイドβというタンパク質がたまり、神経細胞が死滅することで脳が萎縮していく。物忘れなどアルツハイマー病の初期症状が出るより何年も前に、アミロイドβは、すでに脳内にたまり始めているという。

「マサチューセッツ工科大学の研究で、40Hz(ヘルツ)周期の断続音をマウスに聴かせたところ、ガンマ波という脳波が出現してアミロイドβが減少したとの報告があります。ある種の音は脳を刺激するために役立ちます」と、脳機能の活性化について造詣の深い杏林大学名誉教授の古賀良彦医師は話す。

聴覚と認知症の関係は深い。海外の研究では難聴があると認知症リスクが約2倍に跳ね上がるという。難聴と、認知症の前段階の軽度認知障害(MCI)のリスクを調べた研究報告では、難聴がMCIの有病率を高めることがわかった。

「聴覚は人間にとって大事な情報伝達法のひとつです。目を閉じると入ってこなくなる視覚情報と違って、聴覚情報は常に脳へ伝わっています。しかし、加齢によって聴覚が障害されると脳への情報が減少し、認知機能も低下しやすくなると考えられます」

聴力は加齢とともに損なわれやすい。近年、若い人でも、スマートフォンの音楽をイヤホンで聞くことによる「スマホ難聴」の人が増えている。

「たとえば、寝る前のリラックスタイムに、部屋に流れる心地よい音楽を聞くことは、脳の活性化につながります。スマホ難聴などを予防しながら、音楽をうまく活用しましょう」と古賀医師はアドバイスする。



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