2026年7月11日 15時3分スポーツ報知 # 野球# 高校野球

6回、三塁から本塁へ走る光英VERITAS・安蒜治真外野手
◆第108回全国高校野球千葉大会▽2回戦 光英VERITAS2―3流通経大柏(11日、柏の葉公園)
昨秋県ベスト8の光英VERITASは流通経大柏に2―3で敗れ、3回戦進出はならなかった。2―3で迎えた9回2死二塁。「2番・左翼」で出場した安蒜治真(あんびる・はるま)外野手(3年)が振り抜いた打球は左翼手のグラブに収まった。0―1の6回先頭では死球で出塁し、この回2点を挙げて一時は逆転に成功する足掛かりを作ったが、待望の安打は生まれなかった。それでも「本音を言うなら1本出したかった。だが、次につながるいい負け方だった」と涙はなかった。
安蒜は生まれつき両耳に中度の難聴を抱えている。授業中など普段は補聴器をつけて生活しているが、野球をするときは汗などで故障する恐れがあるため、外してプレーしている。それでも「打球の反応速度や捕球の1歩目など、そういうのは目で見て判断するので」と、ハンデをものともせずにレギュラーを勝ち取った。甲子園には届かず「勝って恩返しをするじゃないですけど、勝って楽しさを一緒に分かち合いたかった」と唇をかむ一方で「ここまでやってこれたのもチームのメンバーや家族、コーチの支えあってこそ」とサポートに感謝した。また、同じ境遇の人たちに向け「自分一人ではできないことも多くある。仲間と一緒に協力して助け合いながら、めげずに全力を出してほしい」とエールを送った。
野球を始めたのは小学2年の時。小さい頃から兄と野球をして遊んでいたが、友達の誘いをきっかけに本格的にのめりこんだ。「やってみたい」と言われた母・久美子さん(47)も「野球はサインがあったり、声を大きく出したりするので大丈夫かなと」と背中を押した。すると内気だった性格は一変。授業参観でしっかりと発表している姿などを見ると、自分で考えて言葉を発する必要がある野球の競技性がいい影響をもたらしていると感じたという。理解のある監督や仲間のサポートにも恵まれ、母は「周りの方に恵まれましたね」と感謝した。この日は「一日でも多く、ユニホームを着て戦う姿を見たい。これまで頑張ってきたので、自信を持ってやってほしい」と願いながらスタンドから声援を送った。
記事のポイント!
両耳に中等度難聴がありながら、視覚を生かした判断力と努力でレギュラーを勝ち取った安蒜治真選手。最後の夏は初戦敗退となりましたが、仲間や家族、指導者への感謝を語り、同じ境遇の人へ「仲間と助け合いながら、めげずに全力を出してほしい」とエールを送りました。
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