人工内耳を装着した小児の音声認識におけるスペクトルおよび時間処理の影響

人工内耳を装着した小児の音声認識におけるスペクトルおよび時間処理の影響

要約

聴覚インプラント(CIs)を装着した成人におけるスペクトル解像度、時間解像度、および音声認識の関係はよく定義されていますが、これらの関係は前言語的に難聴を持つ子どもたちについてはまだ明確ではありません。

本研究は、CIsを装着した前言語的に難聴を持つ子どもの大規模コホート(N = 47、平均年齢 = 8.33歳)を対象に、スペクトル解像度閾値(スペクトル変調検出による測定)、時間解像度閾値(正弦振幅変調検出による測定)、および音声認識(単音節語の認識、母音の認識、騒音の中での文の認識を、固定信号対雑音比(SNR)と適応的に変化するSNRで測定)を包括的に評価し、これらの関係をより良く特徴付けることを目的としています。

結果は、CIsを装着した子どもたちにおいて、スペクトル解像度または時間解像度が静かな環境または騒音の中での音声認識と有意な相関を示さなかったことを示しています。

年齢とCIsの経験の両方がスペクトル解像度に中程度の影響を与え、特に周波数モジュレーション0.5 cyc/octでのスペクトル変調検出に有意な影響があり、スペクトル解像度は成熟とともに改善する可能性が示唆されています。

したがって、CIsを持つ子どもたちにおいて、スペクトル解像度と音声知覚との間に時間とともに出現する関係が見られる可能性があります。

この関係についてのさらなる調査が必要ですが、これらの結果は、CIsを持つ子どもたちのスペクトル解像度を向上させる方法を発見するための新しい研究の必要性を示しています。


リンク先はscientific reportsというサイトの記事になります。(原文:英語)
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