聞こえているのに言葉として理解できない「聴覚情報処理障害」当事者の会が21日青森市で周知イベント

聞こえているのに言葉として理解できない「聴覚情報処理障害」当事者の会が21日青森市で周知イベント

聞こえているのに言葉として理解できない「聴覚情報処理障害(APD)」について情報を共有し、生きづらさを乗り越えるヒントを得る機会にしようと、「あおもり当事者の会」は21日、青森市内でAPD塾を開く。APDの当事者は人口の3~4%の割合でいるとされるが、青森県の医療機関では現在、診断ができない状況にある。一方で医療につながることや情報を求めている人がおり、同会の猿ケ澤誠代表(58)=青森市=は「同じ症状がある人同士がつながり、生きづらさの解消になれば」と参加を呼びかけている。

 当事者の会は当事者同士の情報交換や交流、啓発活動を目的に2022年3月に発足した。21日のAPD塾では、県立中央病院耳鼻咽喉科・頭頸部(けいぶ)外科の長岐孝彦部長が「聞き取り困難症(LiD)・聴覚情報処理障害(APD)とは」をテーマに講演するほか、弘前総合医療センター言語聴覚士の山田大介主任がリハビリ方法とその効果について解説する予定。

 猿ケ澤代表は50代になってからインターネットでAPDを知り「自分が症状に該当する」と気付いたという。よくある例としては、子どものうちは自分で症状に気付きにくく、大学生でアルバイトを始めたり、社会人になって、電話対応や電話をしながらメモを取るのが苦手で、上司の指示にうまく対応できずに気付くケースがあるという。

 当事者の悩みに対応しようと現在、県内では耳鼻咽喉科を専門にする医師グループが診断や治療的介入ができるよう動き始める準備を進めている。当事者の会もこのタイミングで周知活動を始めた。猿ケ澤代表は「当事者の家族や学校教員にもAPDを知ってほしい」と話している。

 APD塾は21日午前10時から正午まで市福祉増進センター(しあわせプラザ)で。入場無料。当事者以外も参加可能。申し込みがなくても入場できるが、事前連絡を推奨している。連絡、問い合わせは猿ケ澤代表(メールapd-aomori@amail.plala.or.jp)へ。

「APDについて知ってほしい」と話す猿ケ澤代表の写真
「APDについて知ってほしい」と話す猿ケ澤代表

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