障害抱えて“孫娘”が、頑張っている姿を見て→勉強にチャレンジした亡き祖父 教科書に遺したメッセージに……親子で涙

障害抱えて“孫娘”が、頑張っている姿を見て→勉強にチャレンジした亡き祖父 教科書に遺したメッセージに……親子で涙

2025.10.07(Tue)
中将 タカノリ

障害を抱えつつ70代から易学を学んだ男性のエピソードがSNS上で大きな注目を集めている。

「わたしのはなしをします。
敬老の日だからわたしのおじいちゃんの話。
母方のおじいちゃんはわたしが15歳の夏に77歳で亡くなった。
おじいちゃんは国宝も扱う腕のいい表具師だった。
もともとの出は武家の末裔だけどおじいちゃんはほとんど学がなかった。
『聾唖』だったからだ。」

と自身と祖父のエピソードを紹介したのはエナガさん(@takatakata66666)。

エナガさんに宛てたメッセージ(エナガさん提供)

エナガさんに宛てたメッセージ(エナガさん提供)


生まれつき身体に障害を抱えながら学校に通うエナガさんに触発され、70代になってから易学の通信教育を始めたというエナガさんの祖父。自身も聴覚障害があるため容易ではなかっただろうがやり抜き、75歳の時には出店を許される師範試験にも合格したのだそうだ。

亡くなる前まで読んでいたテキストの最後のページに「いつか役に立つ 大切にお使いください」とエナガさん宛のメッセージを残した優しい祖父。

どんな方だったのかエナガさんに話を聞いた。


ーー祖父のお人柄を。

エナガ:おじいちゃんは、昔気質の「THE職人」という感じでした。そもそも聴覚障害者なので話もあまりできないため、よけいに「寡黙」に見えるといった印象です。ただ、わたしと兄がその当時は唯一の孫だったので、わたしたちには信じられないくらい甘いおじいちゃんでした。

ーー「いつか役に立つ」のメッセージをご覧になった際は?

エナガ:見つけたときは、わたしだけでなく母も泣きました。亡くなって10年以上経過してこのメッセージを見つけたので、なおさら懐かしく、おじいちゃんを偲ぶこととなりました。


2/2エナガさんの祖父が愛読した易学のテキスト(エナガさん提供)

エナガさんの祖父が愛読した易学のテキスト(エナガさん提供)


おそらく、白血病で亡くなる少し前に書いたと思われます。字が震えていたので。それもあって、余計に涙が溢れました。「いつか誰かの人生に役に立つ」と純粋に信じていたことにも、おじいちゃんの易学への熱い思いを感じました。


ーー投稿に大きな反響がありました。

エナガ:いただいたコメントは、うれしい内容も読んでいて辛くなるような辛辣なお言葉も全て読むようにしているのですが、今回はすべてがお優しい温かいお気持ちばかり。おじいちゃんにも全部読んでもらいたいと思いました。

母の話では、当時のおじいちゃんは耳が聞こえず、話し方や声もおかしいと言われて、少し卑屈な考え方をするところもあったようです。そんなおじいちゃんを、たくさんの方々が立派な生き方をしたとほめてくださいました。きっとおじいちゃんも喜んでいるはずです。

◇ ◇

SNSユーザー達から

「貴方を見習って自分も何かを身に付けたい学びたいという純粋な気持ちと同時に、貴方の未来を心配して悪運を避ける方法や道のりの開き方等も知りたかったのでは?役にたつの伝言にその想いが溢れてる気がします とても大切な形見ですね」
「占いを勉強するってのは、当たる当たらないとか、儲かるからとかじゃなく『自分が何者なのかを知る』ためだと思うんですよね。その気持ちがある限り、いつからでも学べるし、いつまでも知る意欲は絶えない。 素敵なおじい様だと思います。」
「良い話ですね。 胸まで痛くなるくらいぐっと来ました。 自分の人生で、何かをやり切ってみる、年とか関係なくチャレンジされた姿は素敵だなと思いました。 国宝も扱う表具師の方が学がある等よりは遥かに難しい事ですけどね。 お祖父様は時を経て私にも学びを与えてくださいました。ありがとう」


など数々の感激の声が寄せられた今回の投稿。困難をはねのけ学習に挑んだエナガさんの祖父の姿勢、ぜひ我々も見習いたいものだ。

なお今回の話題を提供してくれたエナガさんは、15年ほど前から英会話も含む学習塾を運営。障害の有無を問わず学習意欲のある子供に門戸を広げている。「世の中の流れが今、インクルーシブという垣根のない教育現場が増えてきたことを嬉しく思っています」とエナガさん。ご興味ある方はぜひXアカウントをご覧いただきたい。

エナガさん関連情報
Xアカウント:https://x.com/takatakata66666


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