複雑な医療ニーズを持つ小児における早期人工内耳:多分野にわたるアプローチ

複雑な医療ニーズを持つ小児における早期人工内耳:多分野にわたるアプローチ

第193巻、2025年6月、112352
ダニ ・スターン、ローラ ・グリーバー、スティーブン・ ハミルトン、サマンサ・ ボスウェル

ハイライト
•追加の診断を受けた患者では、CI 評価時間が有意に長くなりました。
•追加の専門医の予約により、CI 評価時間の増加につながりました。
•研究対象グループ間で難聴診断年齢に差は見られませんでした。
•コア CI チームとの面談回数にはグループ間に差はありません。

概要

目的
難聴と追加の医学的診断を受けた小児が、難聴のみと診断された同年代の小児と比較して早期に人工内耳手術を受けているかどうかを判断する。

研究デザイン
回顧的研究。

設定
小児科外来。

患者
生後3か月までに両耳の難聴(片方の耳が少なくとも重度から重度の感音難聴(SNHL))と診断され、2017年から2022年の間に人工内耳を装着した乳児43名。
主なアウトカム指標
追加の医学的診断を受けた患者と難聴のみの患者との間の人工内耳 (CI) 評価時間の違い。

結果
20名の患者は追加診断を受けており、23名は他の診断を受けていない難聴でした。平均して、追加診断を受けた患者は、追加診断を受けていない患者よりも人工内耳評価期間が長くなりました(追加診断を受けた患者の評価期間は13.5か月、追加診断を受けていない患者は12か月)。両群の人工内耳手術前の診察状況を調査したところ、両群間でコアCIチームとの診察回数に差はありませんでした。追加診断を受けた患者は、他の患者と比較して、人工内耳手術前にコアCIチーム以外の専門医との診察回数が有意に多くなっていました。

結論
難聴のみの患者よりも、他の診断を受けた患者の方が人工内耳の評価に時間がかかりました。これは、中核となる人工内耳チーム以外の専門医との面談が必要になったことが原因と考えられます。難聴に加えて医学的診断を受けたからといって、お子さんが候補評価プロセスを進めることができないわけではありません。しかし、人工内耳手術の遅延の可能性について、お子さんの期待値を管理することは有益かもしれません。


リンク先はScienceDirectというサイトの記事になります。(原文:英語)
↓↓↓記事原文はこちら↓↓↓
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0165587625001399?utm_source=hearingtracker.com&utm_medium=newsletter

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