8/17(月) 20:56配信
読売新聞オンライン

会話を瞬時に字幕化するサービスを導入した「会話の見えるスナック」(東京・五反田で)
東京・五反田で「会話の見えるスナック」が定期的に開催され、評判を呼んでいる。AI(人工知能)の音声認識サービスを活用し、騒がしい中でも、耳が聞こえにくい難聴者が気軽に雑談を楽しめるよう、複数人の会話の字幕が瞬時に表示される。健聴者が多い集まりでは難聴者が疎外感を抱きがちなだけに、障害を超えた歓談や懇親にAIが一役買った形だ。
7月下旬の夜、雑居ビル2階のスナック「Contentz(コンテンツ)」。約30平方メートルの店内のカウンターなどにはタブレット端末と高性能マイクがいくつも置かれている。端末の画面には自席を中心に各方向がエリアとして色別に示され、各席に座る客やカウンター内のママらが一言話すと、瞬時に画面上に字幕が浮かび上がった。
難聴者らは、グラス片手にママの吉田美奈さんらと職場の話などを楽しんでいた。主婦(53)は「一般的な音声認識アプリでは健聴者の会話のテンポについていけず、ストレスでランチ会などには行かなくなった」。スナックで小気味よく交わされる会話が誰と誰の間でどう繰り広げられているのかが、タイムラグなしに視覚的に把握できるので、「会話の雰囲気がわかるのがいい」と喜んでいた。
この音声認識サービスは、筑波大発の新興企業「ピクシーダストテクノロジーズ」(本社・東京)が開発した「VUEVO(ビューボ)」。同社によると、AI音声認識アプリの普及で難聴者も1対1なら健聴者と話しやすくなったものの、複数人が意見を交わす会議への対応が課題だった。企業での障害者雇用が増える中、2023年にビューボが開発されると好評で、現在は300社ほどで導入されている。
さらに同社は、仕事だけでなく「娯楽をあきらめる聴覚障害者も多いのでは」と考え、昨年6月に難聴者向けのメイドカフェ体験会を企画、今年6月に初めて「会話の見えるスナック」を同店で開いた。この時に参加した9人全員が「このような場所が社会に必要」と好感触だったことから、定期開催が決まった。
記事のポイント!
一般的な音声認識アプリでは難しい、複数人によるテンポの速い会話をリアルタイムで字幕化。話している方向も視覚的に示す「VUEVO」により、難聴者が会話から取り残されにくく、仕事だけでなく食事や娯楽の場でも自然に交流できる可能性が広がっています。
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原文掲載元はこちら
https://news.yahoo.co.jp/articles/c3856d50e6ef5a577331ad8409273c9b888d7cee
