2025年7月13日 9時0分
東洋経済オンライン

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家事や育児、介護などの分担をめぐって、家族間で言い争いが増えて、一緒にいて心地よい存在だったはずの家族が、いつのまにか「つかれる存在」になってしまった……そんな話を聞くことがよくあります。
どうして自分の不満が家族に伝わらないの? どうしたら「つかれない家族」になれるの? そんなふうに「つかれる家族」と「つかれない家族」を考察するこの連載。
前々回から、料理家SHIORIさんのご家庭の育児生活を紹介しています。先天性難聴のお子さんの療育を含む育児や家事をどう夫婦で対応してきたについて、第1回は「息子さんの難聴が確定したとき」について、第2回は「療育とその分担」について、そして今回は「家事育児分担と性格の違い」についてです。人生を変える大きな決断についても伺いました。
夫婦の馴れ初めは…

私が養ってでも結婚したい

こだわりが強いロマチさん。家事育児分担は?

ホメ上手なSHIORIさん

ロマチさんは料理以外の家事を担当

俺も授乳したい!!

目標はないの?とケンカしたことも…

タイプが違うからいい

今もモメるときはモメる…

人生を大きく変える決断

スペイン・バルセロナで新しい挑戦


夫のロマチさんは毎年SHIORIさんの誕生日にはSHIORIさんのレシピ本からフルコースを作ってくれるそう(写真提供:SHIORIさん)
実は、私とSHIORIさんがつながった理由も、このご家族のバルセロナ移住計画がきっかけでした。私が以前、バルセロナに住んでいたことがあるので、学校のことなどで彼女から連絡をいただいたのです。
SHIORIさんは育児のために仕事の軸をオンラインに移していたので海外での仕事に問題はなさそうです。
育児のために必死で開拓したオンライン仕事が、海外移住の扉の鍵になったのは興味深いと感じました。ちなみに、ロマチさんの美容師という仕事も海外でも働きやすい職種です。
人種による髪の違いや好みに慣れているなどの理由で、海外在住歴が長くとも、日本人の美容師を好む在外日本人は実は多いのです。私もバルセロナでは日本人美容師のお店に通っていました。ちなみに、ロマチさんには、サロンワークはもちろん、撮影やショーの仕事をしてきたキャリアもあります。
夫はプロアシスタント?!
マンガに書ききれなかったエピソードで興味深いのは、SHIORIさんがロマチさんを「プロアシスタント」として絶賛することです。
ロマチさんは美容師としてのアシスタント時代があり、SHIORIさんにも料理家のアシスタントだった時代がありますが、いわく「言われたことはもちろん、その先を読んで行動できるアシスタントはほんの一握りしかいない。彼はそれを極めている」と言います。ロマチさんのプロアシスタント能力は、SHIORIさんの産後のケアや仕事のフォローで発揮され、最近は特に息子さんのケアで発揮されているそうです。
ロマチさんいわく「勤めているサロンの社長も、しーちゃんも、タイプが似てるんです。絶対的なかんじ! でも、そういう人にはアシスタントがいないと成り立たない」。
どこを切り取っても興味深いこのご夫婦。このおふたりが、バルセロナという地にいくと、また夫婦としても面白い変化をしそうな気がして、ひそかにワクワクしている私なのです。
この連載にはサブ・コミュニティ「バル・ハラユキ」があります。ハラユキさんと夫婦の問題について語り合ってみませんか? 詳細はこちらから。
(ハラユキ : イラストレーター、コミックエッセイスト)
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