年齢を重ねるほど節税効果が出やすい「医療費」 補聴器購入が控除対象になる条件とは? 控除できる額が「医療費10万円以上」の勘違いにも要注意

年齢を重ねるほど節税効果が出やすい「医療費」 補聴器購入が控除対象になる条件とは? 控除できる額が「医療費10万円以上」の勘違いにも要注意

2026.03.26 15:00
週刊ポスト

病院で働く看護婦さん

医療費控除の対象は意外と広範囲(写真:イメージマート)


 これまで「節税」といえば現役世代向けの方法ばかり紹介されてきたが、実は夫婦の老後生活でも無理なく税金を減らせるポイントがたくさんある。年齢を重ねるほど節税効果が出やすいのは「医療費」だ。

 年間に払った医療費が一定額(10万円または所得200万円未満は5%)を超えると所得から差し引き所得税と住民税が軽減される「医療費控除」は忘れずに行ないたい。税理士の相原仲一郎氏が言う。

「自分で払った医療費は自分だけで申告するものと思い込んでいる人が多いですが、医療費は世帯で合算できる。夫婦でまとめて申告することで控除される可能性が高くなる」(相原氏)

 申告できる医療費に含まれるのは診察代や薬代などに限らない。元国税専門官で『絶対トクする!節税の全ワザ』(きずな出版)などの著書がある、節税に詳しいジャーナリストの小林義崇氏が解説する。

「通院のための電車やバス代、必要ならタクシーや新幹線代といった交通費も医療費に含まれます。本人ひとりでは通院が難しい場合、付き添い人の交通費も医療費控除の対象になることがあります」

夫婦で税金を減らす施策48(その1)

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補聴器購入が医療費控除対象になる条件

 インプラントや高額の入れ歯といった歯科の案件は治療目的であれば医療費控除の対象になる。介護用のおむつや補聴器、コンタクトレンズの購入も同様だ。

「補聴器は医師への相談なしに家電量販店で購入しても医療費控除対象になりませんが、耳鼻咽喉科の医師から診療情報提供書をもらい、認定補聴器技能者を介して購入すれば控除対象になります」(同前)

 医療費控除できる額が「医療費10万円以上」と勘違いしている人が多いことにも注意だ。相原氏が語る。

「一般に医療費控除は“医療費10万円を超えたら使える制度”だと思われがちですが、年間の総所得が200万円未満の人は基準額が総所得の5%になります。例えば総所得が160万円だと医療費が8万円を超えたら控除対象です」

 市販薬代が高い場合も節税できる。OTC医薬品など特定の医薬品を年間1万2000円以上購入していると「セルフメディケーション税制」で所得控除を受けられる。同じ人が医療費控除とセルフメディケーション税制を同時に利用できないが、夫婦で分担できる。

「夫婦の医療費と薬代をまとめて、どちらかが医療費控除、もう一方がセルフメディケーション税制と別々に申告すれば、家計全体として控除の取りこぼしを減らせます」(小林氏)

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※週刊ポスト2026年4月3日号


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