Rokid スマートAIグラス

カメラとディスプレイ搭載のAIグラス、「Rokid スマートAIグラス」を試してみた

公開:2026年08月03日 18時42分
著者:小寺信良

 かねてより予告されていた通り、「Rokid スマートAIグラス」の一般発売が7月10日より開始された。今年2月26日から5月末まで、Makuakeにてクラウドファンディングを行っており、応援購入総額6億円超えでMakuake歴代ランキング1位を獲得した製品だ。

Rokid スマートAIグラス

7月10日より発売開始のRokid スマートAIグラス


 今回はRokid スマートAIグラスをお借りすることができたので、1週間ほど試しているところだ。実際にAIグラスは、何を可能にし、何を可能にしないのか。現在地の評価と、未来の可能性について考えてみたい。

 

構造と現在提供されている機能

 現在AIグラスと呼ばれる製品にはいくつかのパターンがある。Rokid スマートAIグラスのようにディスプレイとカメラを搭載した製品、カメラを搭載するがディスプレイは搭載しない「Ray-Ban Meta」や「Oakley Meta」のような製品、ディスプレイは搭載するがカメラは搭載しない「Even Realities」のような製品と、だいたい3つに分類される。

 今回、日本で発売されたRokid スマートAIグラスは、カメラとディスプレイを搭載するが、同社には「Rokid AI Glasses Style」というディスプレイを搭載しない製品もある。ただこちらは日本では発売されていないようで、日本向けにはディスプレイ付きのハイスペックモデルで勝負するようだ。

 メガネとしては1サイズ1カラーしかなく、色は黒である。またデザインも1種類しかない。昨今メガネとしてこうした黒縁のガッツリしたものを装着している人はかなり少ないため、使っている人を見つけるのはそれほど難しくなさそうだ。

 ディスプレイはグリーンの単色で、両眼で見た場合、だいたい目の前5mぐらいの位置に文字が浮かんでいるように見える。近視の人はそれぐらいの位置にある文字は見えないので、別途視力矯正用のレンズを装着する必要がある。

5mぐらい先の中空に文字が浮かんでいるように見える

5mぐらい先の中空に文字が浮かんでいるように見える


 ディスプレイの輝度は15段階に調整できる。本来なら周囲の輝度に合わせて自動的に調整してほしいところではあるが、現時点ではそのような機能はない。スピーカー音量も15段階で、音質モードとして音楽再生などにも向く「リズム」、話し声を聞くのに適した「ポッドキャスト」の2モードがある。

 使用可能なAIは「ChatGPT」か「Gemini」の2種類である。読み上げの日本語音声は、女性と男性の2種類が選べる。

選択できるAIモデルは ChatGPTかGeminiの2択

選択できるAIモデルは ChatGPTかGeminiの2択


 基本的にはスマートスピーカーのように常時AIが待機しており、「Hi Rokid」というウェイクアップキーワードでAIとの会話を開始できる。今日のニュースや天気、カメラに写っているものなどを問い合わせることができる。また専用に特化した機能が用意されており、「モード」で切り替えできる。

聞き取り待機中の画面

聞き取り待機中の画面


 機能としてはスマートフォン側の専用アプリと紐づいており、スマホ接続が切れるとできることは限られる。アプリからモード変更や機能拡張などができるほか、スマホに届いた通知もグラス側にポップアップする。

 AIグラス側で選択できる機能には、「翻訳」「テレプロンプター」「音楽再生」「カメラ撮影」「VisionAI」「字幕」がある。加えてアプリ側から起動できる機能としては、「ノート」「ナビゲーション」「会議メモ」「ライブ配信」などがある。

AIグラス上で選択できる機能はごく一部

AIグラス上で選択できる機能はごく一部

 

それ以外の機能はアプリ上で選択する

それ以外の機能はアプリ上で選択する


 機能はエージェントストアからダウンロードしてインストールすることもできる。現在はライフスタイルやエンタテイメント系のエージェントは多数あるが、ビジネス向けのエージェントは数が少なく、今後はこのあたりの開発に期待がかかるところだ。

現時点でのエージェントストア。仕事用エージェントはまだ少ない

現時点でのエージェントストア。仕事用エージェントはまだ少ない

 

実際何ができるのか

 AIグラスはAIをウェアラブルにするもの、つまりいちいちスマホを取り出さなくてもすぐに使えるものとして開発されているものだ。声をかけてすぐに呼び出せるスマートスピーカーに近いが、モバイルでも使用できるところが強みになる。

 例えば「翻訳」は、外国人のスピーチを聞いたり、コミュニケーションをとる必要がある人には便利な機能だ。スマートフォンでも同様の機能を提供するアプリはあるが、目をスマホに向けていないと使えないのに対し、AIグラスなら相手を見ながら、あるいはプレゼン資料を見ながらでも対訳が得られるところがポイントである。

韓国語のドラマをリアルタイム翻訳させてみた

韓国語のドラマをリアルタイム翻訳させてみた


 「字幕」は「翻訳」と似たような機能だが、翻訳するのではなく、聞き取った言語そのままで文字起こしする。日本語で話せば、その通りの文字が表示されるわけだ。

しゃべっている内容がそのまま文字起こしされる「字幕」機能

しゃべっている内容がそのまま文字起こしされる「字幕」機能


 これは話が聞き取りづらいうるさい場所での会話に役に立つだけでなく、難聴などの聴覚障害者にとっては、補聴器に代わる重要な機能だ。

 「テレプロンプター」は、長尺のスピーチやプレゼンを行う際に、グラスに原稿が表示できる。原稿に合わせてしゃべるとその部分がハイライトされ、自動的にスクロールしていく。原稿を読み上げるようなスピーチやプレゼンではなかなか人の心を動かせないが、観客を見ながら話すことで説得力が生まれる。

テレプロンプター起動中の画面

テレプロンプター起動中の画面


 ナビゲーションは、簡単な地図と音声ガイダンスによって、目的地までサポートしてくれる機能だ。スマホの地図を見ながら歩いている人も多いが、周囲の注意がおろそかになって段差につまづいたり人にぶつかったりする懸念があるところだが、周囲を見ながらでも使えるのが強みだ。

 

記事のポイント! 

カメラとディスプレイを搭載した「Rokid スマートAIグラス」には、会話をリアルタイムで文字に変換して視界に表示する字幕機能があり、騒がしい場所での会話や聞こえにくさのある人を支える可能性が紹介されています。相手を見ながら内容を確認できる一方、歩行中は文字が揺れて読みにくいことや、録音・撮影に関する周囲への配慮など、日常利用に向けた課題も取り上げられています。

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気になる症状がある場合は  

聞こえに不安がある場合は、早めに耳鼻咽喉科への相談をおすすめします。 


原文掲載元はこちら 

 https://www.itmedia.co.jp/news/article/2608/03/2000000351/

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