
受賞した浅井さん(中央)と川渕さん(右)、賞を創設した石井さん
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日枝小学校=南区山王町=4年生の浅井茉耶さんはこのたび、サッカーやフットサルに励む母子家庭の小学生を対象とした作文コンクール「竹内悌三賞」で佳作を受賞した。7月24日に表彰式が日本サッカー協会=東京都=で開かれ、審査委員長を務めた同協会相談役の川淵三郎さんから、記念品が贈られた。
浅井さんは生まれつきの難聴で、人工内耳を着けて生活するが、内耳を外すとほとんど聞こえないという。1年生で地域のスクールでサッカーを始めたが指示などが聞こえず、「いやなことや困ることがたくさんあった」と振り返る。2年生でデフサッカーを知り、都内のスクールへ。手話やジェスチャー、フラッグなどでコミュニケーションをとるため、「聞くことを頑張らずにサッカーに集中できた」。そこでデフサッカーの日本代表候補選手と一緒にサッカーをプレーする機会があり、「私も将来こうなりたい」と思うようになった。
作文では、自身の経験を交えデフサッカーへの思いを表現した。「一人でも多くの人に難聴や人工内耳のことを知ってもらい、いろいろ手伝ってくれる人が増えてくれれば」と浅井さん。あわせて11月に東京で開かれるデフリンピックにふれ、「みんなに応援してほしい」と話した。
審査員長の川渕さんは、浅井さんの作文について「内容が素晴らしかっただけでなく字もとてもきれいでした。将来はデフサッカーの日本代表とはいわず、日本代表のなでしこジャパンを目指して欲しいです」とエールを送った。
竹内悌三さんは1936年のベルリン五輪サッカー日本代表の主将で、優勝候補を破った「ベルリンの奇跡」のメンバー。娘の石井幹子さんが、自身が母子家庭で育った経験から、2015年に同賞を創設した。
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