聴覚に障害のある選手ら約1300人が集う第57回全国ろうあ者体育大会(福井新聞社後援)の開会式が9月8日、福井県福井市の県営体育館で行われた。
県内での開催は初めて。9~10日に福井、敦賀、坂井、鯖江、越前5市を会場に計11競技で熱戦を繰り広げ、交流を深める。
大会は全日本ろうあ連盟主催で、開会式には選手ら約300人が参加した。
2025年に日本で初めて開かれる国際総合大会「デフリンピック」東京大会も見据え、初めて国歌斉唱を手話で行った。
大会実行委員長の遊津貞美子(あそづてみこ)・福井県ろうあ協会会長(61)は「応援している全国のろう者やご家族らが感動と興奮を覚える熱戦を期待している」とあいさつ。
杉本達治知事や東村新一・福井市長らも手話で自己紹介し、「障害の有無や世代を超えて相互理解、交流を図ることはとても大切」などとエールを送った。
福井県選手団代表の毛利崇俊さん(28)=野球=と知井祐子(ゆきこ)さん(68)=陸上=が「一生懸命練習に励んできました。
ここで戦えることに感謝し正々堂々とプレーします」と選手宣誓した。
福井県ゆかりのデフアスリートも参加者を激励した。
デフバスケットボール世界選手権に出場した丸山香織さん(24)=鯖江市出身、東京都=は、東京デフリンピックに向け「健聴者もろう者も関係なくコミュニケーションを取る方法を普及させていきたい」と呼びかけた。
デフリンピック2017サッカー日本代表の山森裕介さん(30)=鯖江市=は「素晴らしいデフの人がいることを伝えていきたい」と訴えた。
福井市で野球、卓球、バレーボール、陸上、テニス、ボウリングの6競技を行うほか、敦賀市でソフトボールとフットサル(オープン競技)、坂井市でサッカー、鯖江市でバスケットボール、越前市でバドミントンを実施する。
スタートの合図や審判の判定などが目で分かるようスタートランプや旗を使うなど工夫された環境で各競技が行われる。
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